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関西医科大学(前期) 各科目の講評および全体総括

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関西医科大学(前期) 各科目の講評および全体総括

入試

メビオ講師コラム

2023/01/28(土)

2023年1月28日(土)に関西医科大学の入試がありました。
今年度入試において注目校の1つです。
・学費大幅値下げにより難化するのか?
・昨年補欠合格者全員が最終合格したことによる影響はどうでるのか?
このあたりが大いに注目されるポイントです。

では,解答速報を行った直後のメビオ講師陣の声を紹介させていただきます。

英語

本年度,新たにマークシートが一部導入されることは発表されていましたが,それに伴い大問構成,出題内容が大きく変化しました。
この変化にうまく対応できたかどうかが合否に影響することは間違いないでしょう。

大問Ⅰはこれまでの関西医科大学の傾向とは若干異なる「言語」に関するものでした。accentが「訛り」のことだとわかっていないと苦労したかもしれません。全ての設問が「正しい」か「正しくない」かを答える形式でしたので,該当箇所と突き合わせて答を出すこと自体は容易でした。

大問Ⅱはresilienceという最近話題になることの多い語に関するものでした。これについてはこれまでの傾向に沿った問題で,過去問に取り組んでいた受験生にとっては特に難しさはなかったでしょう。

問題は大問Ⅲで,自由英作文が初めて出題されました。大問Ⅱの主題であるresilienceについて,「医師の生活における重要性」を論じる問題でした。特定の意見に対して賛成・反対を述べるタイプではありませんので,記述の仕方についてはある程度自由度があります。何かしら自分の考えをわかりやすい英語で書けば,点数として評価される可能性はあります。

前半2つの長文でしっかり点数を稼ぐことができれば,何とか60%~65%は得点できると予想します。

数学

昨年度は,大問が4問から5問に増えたのですが,本年度は4問に戻りました。これで,ここ6年間ほどは出題形式に何らかの変化が起こり続けていることになります。小問集合がないのは昨年度と同様でした。

例年,易しい順に問題が並んでいることが多いのですが,今回のセットでは様子が違い,ⅡとⅣがかなり難しい問題でした。ⅠとⅢを完答に近いところまで仕上げて,Ⅱ,Ⅳでどれだけ立ち回れたかの勝負となりますが,例年よりは得点差がつきにくそうです。

目標は55%です。

物理

2023年度は目標得点率55%と低く,難しい問題でした。

2022度前期(目標得点率50%)よりも数問取りやすい問題が増えた印象です。

2022年度同様に表やグラフを扱う問題が複数ありました。

大問Ⅰは8割程度,大問Ⅱは6割強,大問Ⅲは4割弱,大問Ⅳは6割弱得点できれば十分でしょう。

大問Ⅰと各大問の前半が比較的点数を取り易いですが,時間切れで手が回らなかった受験者も多かったことだろうと思います。目標の得点率は55%あたりです。

特に大問Ⅲの反射型回折格子に関しては空欄を1コか2コ埋めるのがやっとだったという生徒の声も多数ありました。

また,計算が重い問題も多かったため,たとえ物理が得意な生徒でも効率的に解かないと時間が足りず手がつけられない問題が生じた可能性があります。

化学

大問が4題で例年と形式に変化はなかったものの,理論分野の計算問題が増えており,煩雑な計算量が増加したことで難易度が上がっている印象でした。

また,身近なところに存在する化学的事象に関する問題(ガスボンベの気体を抜く問題)や,問題文から必要なデータのみを取り出して解く問題など今後出題が増えるであろう新しいタイプの出題もありました。

さらに,受験生の中では苦手な人が多いと言われる高分子反応の計算問題などの出題もあったので,しっかりと対策をしているかどうか受験生の中で点差がついたでしょう。

ただし内容として難問は含まれていないこと,学費値下げによる受験者増が予想されることから,1次合格には70%程度は得点したいところです。

講師の目から見るとコツコツ暗記して点を稼ぐタイプよりは,ゴリゴリと計算問題を解いていく馬力のあるタイプが勝てそうな内容でした。

生物

昨年に引き続き,取り組みやすい設問が多く,真面目に学習したことが成果に現れやすい出題でした。解答の仕方や計算などにおいて作業の精度が問われる点はこれまでどおりですが,内容はオーソドックスで受験生の力をきちんと測れるものになっているという意味で,良問だと言えると思います。

考察問題も,ベースはかなり古い実験ですが,リード文や設問の流れにうまく乗れれば無理なく解けるようになっておりちょうどよい難易度です。

結果として,関西医科大学に合格するレベルの受験生であれば,目標は75%くらいかなと思います。他科目とのバランス次第では,70%でも十分勝負になりそうです。

全体総括

ここ数年ほぼすべての科目(小論・面接含む)において何らかの変化が感じられます。従来型のオーソドックスな出題から,新しい入試への変化,つまり「思考力・判断力・表現力」を試そうという意図が感じられます。2023年度入試においても,変化に対する対応力が試された,と言えるのではないでしょうか?

1次合格突破ラインはズバリ250点と予想します。

解答速報やってます!

メビオでは、入試当日に試験問題を公表する大学に関しては、講師陣自らが解答作成に取り組み、当日の試験終了と同時に受験生に配布しています。また、こちらからのダウンロード配布では、単なる答だけではなく、参考書レベルと言えるくらいの詳しい解答解説を当日のうちに完成させます。メビオ解答速報の速さ、正確さ、詳しさ、質の高さ。メビオ講師陣の圧倒的な実力を体感してください。