化学
誰もが習得可能な「受験のための化学」
既卒生:指導方針
ただやみくもな「頑張れ!」ではなく、再現可能な理解を
化学は理系受験生のほとんどが選択するにもかかわらず、苦手とする受験生が多い科目です。今まで受けた化学の授業がわからなかった、つまらなかったと感じたことはありませんか?この原因の一つは情報量の多さにあります。脈絡の見えない膨大な情報が次から次へと現れ複雑に絡み合っており、多くの受験生は本当に必要な情報と自分のレベルでは不必要な情報を整理できず、また必要な情報もうまく記憶しきれないため途中で挫折してしまうのです。
もちろん高校の定期テストなら、とりあえずの解法だけを覚えてしのぐこともできたかもしれません。しかし、それで入試に通用するのでしょうか?私たちは「全体像の把握」→「分野間の関連の理解」→「入試レベルへの応用」と段階を踏んで理解を深めることによって初めて、基本問題から重要問題、難問へとレベルアップしていくことが出来ると考えます。そしてそのような積み上げによって身につけた理解はなかなか抜け落ちることはありません。そして同時に、「何となく」とか「センスで」とかいった曖昧さを徹底的に排除した、一見遠いように見えて、受験化学攻略への一番の近道を辿ることが出来るのです。
既卒生:カリキュラム
効率にこだわった学習の順序で、基礎から応用まで積み上げる
理論化学ではまず、中学レベルの知識の確認から始めます。その後、軸となる分野を、およそ8月下旬ごろまでに1周します。秋からは再び周期表に戻り、2周目に入ります。ここでは演習を中心としながら、各分野のさらに深い理解を身につけていきます。
有機化学では始めの2ヶ月ほどで、脂肪族・芳香族化合物分野の基本知識を徹底的にインプットします。その後はアウトプットの訓練です。いわゆる構造推定といわれる問題演習に取り組むことで、学んだ知識の運用法を習得します。7月中旬以降は食品・生命体・材料の化学、つまりは高分子化合物を中心とした物質について学習します。そして、冬期にはそれまでの有機分野の総合的な演習を行います。
無機化学の学習は、理論化学を1周した後に始まります。この時期に始めることで、登場する種々の化学反応の理論的な裏付けを持つことが出来るようになっています。また、暗記事項の多い無機化学については、すぐに2周目の演習を重ねることで記憶の抜け落ちを防ぎます。
メビオの化学の通常授業は週に2コマ(化学Ⅰ、化学Ⅱ)に分かれており、その中で理論化学・有機化学・無機化学それぞれの分野を二周します。そしていよいよ直前期には、差のつきやすい重要分野を中心に、全分野にわたっておさらいをします。
このように、年度の中で全体をおよそ3周することで、段階を踏んだ理解の習得が可能になります。
Point:解説編と演習編、そして入試問題編。リンクした3つのオリジナルテキスト。
授業では解説編、演習編という2つのテキストを用います。
解説編は穴埋め形式のテキストになっており、演習編はその内容を用いて取り組む基本~標準レベルの問題を集めた形式になっています。
授業を受けたあとの解説編は、それ自体が一冊の参考書となります。
また、穴埋めの自力での再現を指標とすることで、復習中心のスタイルに慣れていない生徒でも「どれぐらい復習すればよいのかわからない」という事態に陥らずにすみます。
また、+αの演習には別途『追加問題集』と『入試問題編』を用意しています。
このテキストの項目は授業用のテキストとリンクしており、それまでに学習した内容のみを用いて解ける問題が一目でわかるようになっています。
追加問題集は上記の演習編の類題を収めたもので、主に計算分野の復習用に使ってもらう教材です。
入試問題編は医学部の入試過去問を、極力メビオのカリキュラムの区切りに合わせて編集したもので、より実戦的な演習を積むのに使用してもらいます。
受験期直前の飛躍力を養う基礎固め~実戦までを効率よく
高校3年生:指導方針
ただやみくもな「頑張れ!」ではなく、再現可能な理解を
化学は理系受験生のほとんどが選択するにもかかわらず、苦手とする受験生が多い科目です。この原因の一つは情報量の多さにあります。脈絡の見えない膨大な情報が次から次へと現れ複雑に絡み合っています。多くの受験生は本当に必要な情報とそうでない情報を整理できず、うまく記憶しきれないため途中で挫折してしまうのです。
もちろん定期テストなら、とりあえずの解法だけを覚えてしのぐこともできるかもしれません。しかし、それで入試に通用するのでしょうか? 私たちは「全体像の把握」→「分野間の関連の理解」→「入試レベルへの応用」と段階を踏んで理解を深めることによって初めて、基本問題から重要問題、難問へとレベルアップしていくことが出来ると考えます。そしてそのような積み上げによって身につけた理解はなかなか抜け落ちることはありません。そして同時に、「何となく」とか「センスで」とかいった曖昧さを徹底的に排除した、一見遠いように見えて、受験化学攻略への一番の近道を辿ることができるのです。
高校3年生:カリキュラム
学校との両立を意識した、 無駄を削いだカリキュラム
理論化学は中学レベルの知識の確認から始めます。軸となる分野を9月上旬ごろまでに一巡し、二巡目に入ります。ここでは演習を中心としながらさらに深い理解を身につけていきます。
有機化学は7月中旬までに脂肪族・芳香族化合物分野を徹底的にインプットします。暗記の多いこの分野は年度始めには高校で未習であることも少なくないため、解説に重点を置き夏以降の成績アップの土台を固めます。その後は高分子化合物を中心とした分野を扱い、10月中旬ごろに学習を終えます。
無機化学は理論化学を一巡した後に始まります。この時期に始めることで、理論的な裏付けを持って暗記することができます。
授業は化学Ⅰ、Ⅱの二系統で展開しますが、化学Ⅰの授業が1コマ3・5時間であるのに対して、化学Ⅱの授業は学校との両立を意識し1コマ1・5時間で行います。それらの授業の中で上記の全分野を、なるべく無駄を省いてスリム化したカリキュラムに基づいて学習していきます。そして直前期には、差のつきやすい重要分野を中心におさらいすることで、さらなる成績のジャンプアップを図ります。
最重要分野を中心にじっくりと受験化学を「理解」していく
高校1・2年生:指導方針
理解を伴う学習で本格的な受験勉強に向かうための素地をつくる
化学は学習すべき内容の膨大さに対して勉強時間が不足しがちな科目です。特に学校の進度に合わせて学習を進める高校生については、受験学年になってから初めて本格的な勉強に取り組んで「これは大変だ!」となってしまうケースが少なくありません。
メビオでは高1・2生向けのクラスを開講し、早い段階から受験に向けた勉強をじっくりと進めることができます。
授業では単なる知識の羅列にとどまらない理解を伴った学習を重視します。1年ですべての単元を扱うのではなく重要分野に限定したカリキュラムとし、じっくりと時間をかけて学んでいくことで、本格的な受験勉強に向かうための素地をつくりあげることが目標です。
高校1・2年生:カリキュラム
理論化学の最重要分野と 有機化学の基礎に一通り触れておく
夏期の終わりまでは、理論化学を扱います。元素記号や化学式といった中学レベルの知識の確認からはじめ、徐々にステップアップしていきます。具体的には「化学の基礎」「モル・濃度」「反応式」「結合」「酸・塩基」「酸化還元」という章立てで進めていきます。
9月からは、有機化学を扱います。その時点では高校で未習であることが予想される範囲ですので、まずは解説に重点をおいた授業となります。
「有機化合物とは?」というところからはじめ、官能基の性質を理解することに重点を置きながら、基本的な脂肪族化合物・芳香族化合物を一通り扱います。その後はアウトプットの訓練として、いわゆる構造推定などの問題演習も扱っていきます。
「高分子化合物」などの発展的な範囲の多くは本クラスでは扱わず、受験学年に入ってから進めていくことになります。
化学のよくある質問
化学が苦手なのですが、おすすめの勉強方法を教えてほしいです。
まずは覚えるべきことをきちんと覚えるのが第一ステップです。これまで見てきた化学の苦手な受験生の傾向として、このステップをきちんとクリアできていない人が多かったように思います。
ただし、ここで大切なことは「覚えるべきこと」をしっかり見極めること。
周期表はどれくらい書けますか?
なるべく多く書けるようになろうということではありません。皆さんが目指しているのは医師であって、化学の研究者やクイズ王ではありません。いま必要でないことは必要になったとき(大学に入ってから)身につければ良いと割り切って、今の自分に本当に必要な部分を確実に覚えることこそが大切なのです。その見極めをしてもらえることが、予備校を利用する一つの大きな利点だと思います。
また、化学の勉強を通して大切なことは、問題に対する解法よりも先に自然現象があることを念頭においてもらうことです。暗記にせよ計算にせよ、参考書や問題集に載っている字面をそのまま頭に入れようとしていませんか?
たとえば、気体の諸法則を学ぶ上で単に「シャルルの法則 V/T = 一定」という公式を使うのではなく、『気体を温めると膨らむ』などといった単純な現象をまず考えて、その現象と式との結びつきを考えるようにしましょう。そうすれば、公式の抜け落ちを防ぐだけでなく、計算結果の妥当性を考えることに繋がり計算ミスも減らせるようになります。
全ての範囲を勉強する時間がないので、志望する医学部でよく出る範囲に絞って勉強しようと考えています。このやり方でもよいでしょうか?
そのやり方はおすすめしません。理由はいくつかあります。
- 「よく出る範囲」というのは正確には「よく出た範囲」であって、次年度の入試がどうなるかを正確に予測するのは不可能であること。
→作問担当者が変わった、テスト形式が変わった、という話は毎年のように起こることです。 - 多くの場合、ある一つの範囲を身につけるためには、その裏付けとなる他の分野の習得が必要であること。
→入試改革の影響もあり、今後の入試問題においては本質的な理解に対する要求度が増していくと予想されます。うわべだけをなぞってある範囲を身につけた(つもりになった)としても、問い方を変えられたり、他分野と複合して問われたりしたときに、途端に対応できなくなるという生徒を過去に多く見てきました。 - たとえ対策した範囲の出題がされたとしても、その設問が入試の中でどのような影響力を持つ出題であるかは、他の設問に依存すること。
→つまり、その設問が『合否を分ける差がつく一問』になるのか『受験生ほぼ全員が正解する差がつかない一問』になるのかは他の設問次第、ということです。
他にも細かい理由はありますが、結論としては「どの分野に関しても対応できるオールラウンドな力を身につけること」が遠回りなようでいて一番の合格への近道だということです。これは、メビオが『基礎から教える』ことにこだわっている理由でもあります。
有機化学の勉強はいつまでに終わらせておくべきでしょうか?学校の進度が遅いので焦っています。
受験化学は大きく3つ(理論化学・無機化学・有機化学)に分類されることが多いです。
この3つのうち、有機化学の分野に対する一般的な取り組み方は単純化すると、
- 暗記事項をしっかり頭に入れる
- その知識の運用を習得する
というステップです。
②のステップについては演習を通じて身につけていくことになり、いわゆる経験値が大きく効く部分であるため、ある程度の時間が掛かります。
メビオでは①のステップを基礎から扱って6月いっぱいを目安に終わらせ、②のステップに移行するカリキュラムを組んでいます。
過去問対策はいつから始めるのがよいでしょうか?
充分な地力が付かないままに早い時期から取り組むのはおすすめしません。
受験勉強において、過去問対策はたしかに大切です。しかし、一部の限られた大学を除いては、そのメリットの多くは勉強の内容面(つまり出題内容)ではなく、試験の形式面(時間配分など)にあります。
したがって、力の固まっていないまま早い時期から特定の大学の過去問をやり込むことはおすすめできません。年内は各分野に関して充分な地力を付けることに注力し、目安としては年末~年明けの直前期に受験大学の過去問を時間を計って取り組むのが良いと思います。
ただし、共通テストや一部の大学では過去問演習が非常に有用であるため、これらについては年明け前からのスタートをおすすめします。
公式がなかなか覚えられないのですが、どうすればよいでしょうか?
公式はあくまで現象を立式化しただけのものだ、ということを忘れないでください。
たとえば、沸点上昇度の計算を単に「⊿t=K_bC_m」と頭に入れるのではなく、『物質を溶かすと溶質が邪魔で蒸発しにくくなる=沸点がその分上がる』と理解するのが良いでしょう。
また、化学の公式のほとんどは比例計算だということを意識しておくと、理解の一助になると思います。
暗記事項がなかなか頭に入ってきません。何かよい対策はありますか?
まず、文字をそのままの情報として頭に入れようとしないことです。
実物を見た経験として頭に入れるのが一番記憶に残るので、たとえば「ヨウ素液は赤褐色」をそのまま覚えようとするより、うがい薬(ポビドンヨード液)を一見するべきですし、「硫化水素は腐卵臭」ならば温泉(硫黄泉)の臭いを思い浮かべるのが良いでしょう。また身近な経験と結び付けづらいものについては、図録やネット上の実験動画を見てみましょう。
また、メビオではさらに、理論的な裏付けを考えたり、語呂合わせを用いたり、といった工夫も心がけるようにしています。
化学は暗記事項の少なくない科目ですから、しっかり乗り切りましょう!
計算問題が苦手でとにかく計算が合わないのですが、どうすればよいでしょうか?
普段の癖付けによりミスを減らすことが可能です。
たとえば生徒には、「概算をして確かめよう」「現象を想像して、どれくらいの値になるのか考えよう」といった計算の妥当性のチェックをするよう声を掛けています。また、効率の悪い計算手順を行っている生徒には約分の仕方などを指導することもあります。
単純計算力を強化するのは一朝一夕でままなることではありませんので、日頃から上記のようなことに意識を向けて、少しずつ改善を目指しましょう。