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【講師監修】大阪医科薬科大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部進学予備校メビオ

基本情報

2023/07/27(木)

(最終更新日2024/12/19)

大阪医科薬科大学は大阪府にある私立大学です。2021年に大阪医科大学と大阪薬科大学が合併したことで、医学部と薬学部、看護学部を有する医療系総合大学となりました。この記事では、大阪医科薬科大学の医学部を目指す学生と保護者に向け、受験対策や勉強法を解説します。

大阪医科薬科大学医学部の概要

大阪医科薬科大学の前身は、1927年に設立された大阪高等医学専門学校です。その後、1946年に大阪医科大学の設置が認可され、1952年には新制大学としての認可が下りました。1959年には大学院医学研究科博士課程、2020年には修士課程も設置されています。2021年には大阪薬科大学と合併し、新たに大阪医科薬科大学としてのスタートを切りました。

大阪医科薬科大学医学部の入試情報

【所在地】大阪府高槻市大学町2-7
【学生数】678名(2022年5月1日時点)
【公式サイト】https://www.ompu.ac.jp/
【アドミッション・ポリシー】本学は6年間のカリキュラムの履修を通して、教育目的に掲げた医師や医学研究者を育成するため、次のような資質をもつ人材を求めています。

  1. 医学を学ぶ明確な目的と意欲をもっている人
  2. 医学を学ぶために必要な基礎学力、応用力、思考力、判断力、表現力をもっている人
  3. 人に対する思いやりと豊かな人間性、および高い倫理性をもっている人
  4. 他の人の意見を尊重し、コミュニケーション能力を涵養できる人
  5. 知的好奇心と探究心をもって、自ら生涯にわたり課題の発見と解決に取り組むことのできる人
  6. 柔軟な思考ができ、多様化と国際化に向かう現代社会に適応できる人

【6年間の学費】3,141万円

【奨学金情報】

大学
大阪医科大学医学部入学時特待生制度
大阪医科大学医学部学費減免制度
大阪医科大学医学部奨学金
大阪医科大学仁泉会奨学金
学校法人大阪医科薬科大学鈎奨学基金
学校法人大阪医科薬科大学伊藤奨学基金

その他
日本学生支援機構の奨学金
地方公共団体および民間の奨学団体による奨学金制度

大阪医科薬科大学医学部の試験科目・募集人数・受験料・出願期間、入試日程・会場アクセス、受験者数・合格者数など詳細情報はこちら

大阪医科薬科大学医学部合格に向けたロードマップ

高1生

医学部に入るためには高校1年生のうちから以下のことに取り組むことが重要です。

まずは高い学力を身につけるために、授業に真剣に取り組み、定期的な復習を行いましょう。数学や英語に特に力を入れることが必要です。 また国公立大学の入試に匹敵する教養や国語力を要求されますので、英語力だけでなく様々なことに目を向け、幅広い教養を身につけましょう。

医学だけでなく、自然科学を中心とした時事問題に関連する本やウェブサイトを読んで知識を広めることも大切です。

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高2生

高校2年生の場合は、以下のことに取り組むことが重要です。

まずは学力向上に注力し、特に数学や英語を重点的に学びましょう。予習や復習を欠かさず行い、定期的なテストや模試で自己の理解度を確認しましょう。英語力を高めるために和訳や英訳の添削を受ける機会を設けることをお勧めします。

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高3生

高校3年生の場合は、以下に注力することが特に重要です。

まずは受験勉強に集中し、医学部入試に必要な科目や範囲を徹底的に理解しましょう。

過去問題や模擬試験を解いて実践力を養い、苦手分野を克服する努力を惜しまないようにしましょう。また、志望校の出願要件や受験情報を確認し、必要な書類や面接対策の準備を行いましょう。同時に、継続的なボランティア活動や病院見学など医療現場での経験を積み、自身の意志や目的を深めてください。

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大阪医科薬科大学医学部の科目別受験対策・勉強法

英語

傾向分析

大阪医科薬科大学医学部の英語は試験時間80分、国公立大学の出題傾向と似た大問3つの構成です。前期試験・後期試験ともに大問1と2に長文読解の和訳問題、大問3に英訳問題の構成になっています。

訳しにくい単語が一部含まれているものの、全体の難易度としては標準的です。長文読解問題の語数は600語程度で、内容は自然科学系から社会科学系まで幅広い分野から出題されます。全問記述式になっており、50~60語で記述する説明問題が多く出題されます。

受験対策・勉強法

大問3つを80分で解答する必要があるため、大問1つにかけられる時間は25分程度と考えておきましょう。英訳や和訳では、全体を把握していないと解答しにくい問題もあります。和訳問題では句や節ごとに意味を捉えながら本文の流れをつかむなど、速読力や英文解釈能力をつけておくことが大切です。

英訳問題は標準的な問題が多いものの、書ききれないと点数につながりません。普段から勉強した単語や語法、文法などを意識しつつ、実践力を高めておきましょう。

数学

傾向分析

大阪医科薬科大学医学部の数学は数学Ⅲまでが出題範囲です。大問が5題の構成で、全問が記述式です。証明問題が多く出題される傾向があり、近年では、例えば2022年度の前期試験では全体の半分程度が証明問題でした。試験時間は長年に渡って100分でしたが、2024年度から前期・後期ともに90分に変更されることが発表されています。

数列や微分・積分、ベクトル、確率などが頻出分野です。また、場合の数と確率は必ず出題されていましたが、2023年度後期は出題されず、今後も注視したいところです。2023年度前期の試験では、内容の深い問題が多く出題されたのが特徴です。

受験対策・勉強法

2023年度前期数学の試験では2022年度よりも証明問題の割合が減りましたが、深い思考力が必要であることや計算の繁雑さにより難易度は上がってます。過去問題や難度の高い問題の演習に取り組み、計算力や処理能力をしっかり身につけ、また思考力を磨いておく必要があります。

まずは計算ミスをせず、効率的な解答の仕方を身につけ、日頃から標準レベルの問題ならスムーズに解答できるようにしておきましょう。そのためにも教科書の内容をはじめ、公式や定理などの基本事項をしっかり押さえておくことが重要です。

化学

傾向分析

大阪医科薬科大学医学部の化学は大問4問の構成で、理論と有機化学がメインに出題される傾向です。無機化学の分野からも出題されることはありますが、大問として出題されることはほとんどありません。とはいえ、無機化学も分野をまたいだ融合問題として出題されることがあるので、手を抜かずに学習しましょう。

全問記述式の問題で、制限時間は理科2科目で120分です。2023年度の前期では大問2の難易度がやや高かったものの、おそらく合否を分ける問題にはならなかったと思われます。その他の大問を手堅く得点できたかどうかが重要となる内容でした。

受験対策・勉強法

化学では、高校で学ぶ化学の全分野をまんべんなく押さえておくことが大事です。本番の試験では見たことのない問題が出題されることもありますが、全体的な難易度はそう高くありません。

合格を目指すためには基礎固めをしっかり行い、教科書の章末問題や問題集での頻出レベルの問題を解ききれる力をつけておくことがポイントです。自分に合ったテキストを探して問題を解ききれるようになるまで使い込み、基礎固めができたら過去問などに取り組みましょう。

物理

傾向分析

大阪医科薬科大学医学部の物理は大問4題で構成されています。第1問~第3問は力学と電磁気、波動の分野から1問ずつ、第4問は小問集合問題といったスタイルが定番です。原子物理の分野からの出題は少ないものの、2022年度の後期試験で標準的なボーアの理論の大問、2023年度の後期試験では基本的な放射性崩壊の小問が出題されています。

解答は全問記述式、制限時間は理科2科目で120分です。前期試験と後期試験の出題傾向や難易度はほとんど変わりません。

受験対策・勉強法

理科2科目で120分、1科目あたりを60分と考えると、大阪医科薬科大学医学部の物理は設問や計算量がやや多めです。易しめの問題や標準的な問題を落とさないよう、正確かつ素早く解答するために、時間配分をよく考えて解く必要があります。

公式や定理はただ覚えるだけではなく、しっかり理解できるようまずは基礎固めをしておくことがポイントです。基礎固めができたら1つの問題の解き方を多角的に考えるなど、徹底的に解き込みながら問題演習を行うことで得点力をつけるようにしましょう。

生物

傾向分析

大阪医科薬科大学医学部の生物は大問4題で構成され、全問記述式で空欄補充や選択、計算問題のほか論述問題や描図問題も出題されます。

遺伝情報や代謝などの分野が頻出問題ですが、生態系や系統分類,実験操作に関する内容も問われるなど、全分野からの出題があります。難易度は2023年度前期試験は標準が2題とやや易しい問題が2題、後期試験は標準が3題とやや難しい問題が1題でした。

受験対策・勉強法

大阪医科薬科大学医学部の生物の試験は全分野からまんべんなく出題されますが、難易度としては易しめ~標準が中心です。教科書レベルの問題が多いため、教科書や基本的な問題集を用いて基礎固めをしましょう。

教科書レベルの知識が整理できたら、次は論述問題の対策を始めましょう。論述問題は用語や現象の説明、実験の手順や原理に関する説明などの知識系のものと、グラフなどからわかることを答える考察系のものが出題されています。字数指定はなく,解答欄は狭いものでは1行未満,最大でも2行ほどですので、ポイントを絞って簡潔にまとめる練習をしておきましょう。

小論文

傾向分析

試験時間は30分、指定字数は400字以内、評価は段階評価です。2022年度以降は「〇〇は本当に必要か」という形で、さまざまなテーマが扱われています。
【2023年度】
〔前期〕墓は本当に必要か述べなさい。
〔共テ〕リニアモーターカーは本当に必要か述べなさい。
〔後期〕マイナンバー制度は本当に必要か述べなさい。
【2022年度】
〔前期〕スマートフォンは本当に必要か述べなさい。
〔後期〕年金制度は本当に必要か述べなさい。  

面接

傾向分析

形式は個人面接で、試験時間は10分×2回、配点はありません。非常に和やかなムードで面接が進むことが多く、よほどのことがないかぎり、ここで1次試験の順位が変わるということはなさそうです。逆に言えば、逆転劇はそう簡単には起こりえません。 面接の内容としては、1次試験で書いた小論文の内容について質問されるため、自分の答案の内容をしっかりと覚えておきましょう。また、アドミッション・ポリシーについて掘り下げた質問もなされます。  

【2023最新】大阪医科薬科大学医学部の各科目講評と全体統括

2022年度の前期試験では英語や物理は前年並みでしたが、数学は難易度が上がっています。一方で生物は易しい問題が多く出題され、化学も易化しました。後期試験の英語は標準的な難易度だったものの、全体としてはやや易化した印象です。数学や化学は大きな変化はなく、物理や生物では若干易しくなっています。

全体的に基礎的な問題や時間のかからない問題を落とさず、差がつきそうな問題でどれだけ得点できたかが合否に影響した可能性が考えられる出題でした。詳しくは以下をご覧ください。

【講評】大阪医科薬科大学医学部[前期] 入試問題分析はこちら

【講評】大阪医科薬科大学[後期] 入試問題分析はこちら

大阪医科薬科大学医学部に合格した受験生の体験談

人間的にも大きく成長できた1年間

2023年大阪医科薬科大学進学/尾辻 馨(関西大倉高等学校卒)

 現役生の時同じクラスの友達2人は公募推薦で合格し1人クラスになった中、受けた全ての大学に1次すらも受からず全落ち。周りの友達は1次合格を持ってる子もたくさんいて劣等感を感じながら僕の1年は始まりました。春期講習で早速自分の中で大きな革命が起きました。一番苦手で大嫌いだった英語、僕はそれまで文構造の取り方も曖昧でよくわかってなかった所、一から学ぶ事での英語が感覚ではなく理論立てて取り組む事ができるようになりました。前期では・・・・・・

大阪医科薬科大学医学部の受験対策についてよくある質問

大阪医科薬科大学医学部の特徴は?

大阪医科薬科大学は医学部と薬学部、看護学部の医療系3学部を擁する大学として、3学部合同の「医薬看融合教育」を行い、チーム医療に力を入れています。隣接する附属病院や地域の機関と連携した教育体制も特徴です。

大阪医科薬科大学医学部の難易度はどれくらい?

大阪医科薬科大学は私立医学部の中でも難易度が高い医学部です。全国的にみてもトップレベルの慶應義塾大学や順天堂大学や東京慈恵会医科大学などに続く難易度といわれています。西日本の私立医学部では最難関で、そのレベルは国公立と比較しても鹿児島大学や徳島大学の医学部と並びます。

大阪医科薬科大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?

大阪医科薬科大学医学部に合格するためには、傾向分析を踏まえつつ、自分の現在の学力も知っておく必要があります。何が得意なのか苦手なのかを正確に把握したうえで、ここまで解説してきた勉強法を取り入れることが重要です。

大阪医科薬科大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ

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医学部の合格を目指すためには大学ごとに異なる試験の傾向を踏まえ、対策を立てて勉強を進めることが大事です。その都度自分の習熟度や理解度を確認することができるメビオの模試を、受験勉強の道標として活用してはいかがでしょうか。

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