医学部コラム
独学での医学部合格が難しい理由とは? 独学で合格する方法や予備校利用のメリットも紹介
基本情報
2024/12/20(金)
(最終更新日2024/12/24)
医学部合格は大学受験の中でも最難関です。特に独学での合格を目指すには、相当な努力を必要とします。
この記事では医学部を独学で目指すメリットや難しさ、独学のポイントなどを解説します。受験までの日々を有意義に過ごすために、この記事を通して受験勉強の方針を考えておきましょう。
目次
1.独学のメリットは?
1-1.コストがかからない
1-2.自分のペースで勉強できる
2.独学での医学部合格が難しい理由とは?
2-1.出題傾向などの情報収集がしにくい
2-2.モチベーションをキープしにくい
2-3.受験校を選びにくい
2-4.全て自分で対処しなければならない
3.医学部を独学で目指す方法
3-1.逆算でスケジュールを立てて管理する
3-2.正確な情報収集が大切
3-3.学校の先生や「進路指導室」を活用
4.独学より予備校をおすすめする理由
4-1.最新の確実な情報が手に入る
4-2.模試で実力を客観視できる
4-3.合格する可能性が高まる
4-4.一緒に学べる仲間がいる
5.独学の医学部受験はメリデメを考えよう
独学のメリットは?
独学で医学部に合格することは可能なのでしょうか。結論からいうと、医学部に独学で合格することは可能です。ただし医学部に合格すること自体が難しい上に、独学での合格はさらに高いハードルを超える必要があります。
実際、毎年独学で医学部に合格する人はいますが、その割合は数パーセント程度です。逆にいえば、医学部合格者の大多数は予備校に通っていたといえます。独学で医学部を目指すのであれば、その数パーセントの中に入らなければなりません。それでも独学を貫くことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。独学の利点について解説します。
コストがかからない
独学で医学部を目指すメリットの一つは、予備校に通った場合と比較してコストがかからないことです。予備校に通う場合は授業料や交通費などを含めて多大な費用がかかりますが、独学の場合は参考書や問題集の購入費程度しか費用はかかりません。そのため、医学部に入学したいと思っているものの、経済的に予備校の授業料を工面することが難しい方は独学を選択するメリットがあるでしょう。
また医学部に合格した後にも、入学金や学費としてお金が必要になります。そのため、予備校に費用をかけたくない方もいるかもしれません。費用の面で親から浪人を反対されている人は、独学を選ぶことで親を説得できる場合もあるでしょう。
自分のペースで勉強できる
独学で医学部を目指すもう一つのメリットは、自分のペースで勉強できることです。予備校に通う場合は、予備校の時間割に合わせて学ばなければならず、自由に勉強スケジュールを組めません。
また、予備校は常に周りに人がいる環境です。周りに人がいると気が散って勉強がはかどらないタイプの方もいるかもしれません。独学であれば、自宅だけでなくカフェや自習室など、自分で勉強する場所を自由に選べます。医学部合格を手にするためには、長時間の勉強が欠かせません。
そのため、日によって勉強する場所を変えて気分転換できることも、独学のメリットといえるでしょう。
独学での医学部合格が難しい理由とは?
先述したように、独学での医学部合格は可能であるもののかなりの難関です。予備校に通って合格するのと比べて、独学で医学部合格を目指すことには、どのような難しさがあるのでしょうか。ここからは、独学での医学部合格が難しい理由を解説します。
出題傾向などの情報収集がしにくい
医学部合格という成功をつかむためには、医学部入試に向けて必要な情報収集を行い、得られた情報に基づいて、適切かつ十分な対策を講じることが欠かせません。医学部入試と一口にいっても、受験科目は大学ごとに異なり、同じ受験科目であったとしても、出題傾向や出題形式は大学ごとにさまざまです。
また出題傾向は毎年変化していくため、常に最新の入試情報を入手しておかなければなりません。最新の入試情報は、予備校に通っていれば簡単に入手できますが、独学の場合は情報を得ること自体が難しい場合も多々あります。自分でインターネットを駆使して調べるとしても、確実に情報が得られるとは限りません。情報収集のために貴重な勉強時間が削られてしまうこともデメリットといえるでしょう。
モチベーションをキープしにくい
医学部合格を手にするためには、相当な勉強時間を確保する必要があり、目標に向けてコツコツと勉強していく必要があります。スケジュール通りに進めているかを適宜チェックし、進捗が悪い場合は修正を加えるなど、綿密なスケジュール管理が必要です。
予備校に通っていれば、日々の学習だけでなく、スケジュールの進捗状況のチェックも細かく行われます。一方、独学の場合はたとえ勉強をさぼったとしても、誰からもとがめられることはありません。
長い受験生生活の中では、医学部進学に向けたモチベーションのキープが難しくなることもあるでしょう。独学の場合は、サポートしてくれる人がいないため、気持ちの緩みを立て直せないかもしれません。受験校を選びにくい
同じ医学部といえども、大学によって学べる領域や診療科目、臨床に強いのか研究重視なのかなど、それぞれ特色が異なります。大学の特色を理解していなければ、志望校を決めること自体が難しくなってしまうでしょう。
志望校を決めるに当たっては、自分の将来の希望にマッチした大学はどこなのかを、正しい情報に基づいてしっかりと下調べする必要があります。十分に調べずに受験して合格したとしても、入学してみたら自分が目指したい道とは違っていたと、失望することがあるかもしれません。
また、独学の場合は自分の実力を客観視することも難しいです。そのため、受験校をどこにすればよいのかを選ぶことも難しくなります。
全て自分で対処しなければならない
医学部入試を制するためには、受験校の選び方と出願戦略が重要です。独学の場合は、受験校をどこにすればよいのかが分からない場合が多いという課題があります。実際、医学部進学予備校では、秋から冬にかけて受験校選びと出願戦略を決める面談を行っており、出願戦略は予備校の腕の見せどころです。独学の場合は、志望校選定から出願まで、分からないことがあっても自分で調べるなどして対処しなければなりません。
また勉強していく中で分からない箇所が出てきたときも、自分で調べて解決する必要があります。独学の場合は、勉強面だけでなく勉強以外の面でも調べることに多くの時間がかかりがちです。特に出願に関しては、タイミングを間違えると受験の機会を失うリスクもあります。
医学部を独学で目指す方法
医学部を独学で目指すことには、メリットもデメリットもあることを解説してきました。多くの人が予備校を利用している中で、さまざまな事情により、独学で目指す道を選択する方もいるでしょう。その場合は、独学では不利になりがちなポイントをしっかりと把握し、対処していかなければなりません。ここからは、医学部を独学で目指す場合に押さえておきたいポイントを紹介します。
逆算でスケジュールを立てて管理する
独学で医学部合格を目指す場合、モチベーションの維持とスケジュール管理を自分で行わなければなりません。そのためには、綿密な勉強のスケジュールを立てることが肝要です。
スケジュールを考える際には、本番までに偏差値をどれくらいまで上げたいのか、得点率をどれくらいにしたいのか、といったゴールを決めます。そのゴールを達成するためには、直前期、秋や夏は何をするのが適切なのかを逆算して考えていきましょう。
ただし、スケジュールを考えるだけでなく、進捗管理も適宜行う必要があります。スケジュールと実際の進み具合にずれが生じた場合は、計画倒れになる前に速やかにスケジュールを修正しましょう。
正確な情報収集が大切
医学部入試を制するためには、正確な情報収集が大切です。現代は、インターネットを検索すれば、さまざまな情報を手に入れることができます。しかし、全てが最新の情報とは限りません。例えば出題傾向などは年度の古い情報しか検索でヒットしないことがあります。出題傾向は年々変化する場合があるため、最新の入試結果をもとに分析した情報を手に入れたいところです。また、試験科目や定員なども毎年どこかしらの大学で変更があるため、正確に把握しておく必要があります。
さらに、インターネット検索では合格体験記を読める場合がありますが、あくまで個人の感想であるため、自分に当てはまるとは限りません。得られた情報の正確性を見極める目も必要です。
学校の先生や「進路指導室」を活用
独学で医学部進学を目指す場合は、分からない問題を高校の先生に質問したり、進路指導室を利用したりしましょう。同じ高校の先輩で医学部に合格した人の体験記を読める可能性があります。一般的な合格体験記と比べて、自分にも投影しやすく、参考になるのではないでしょうか。また地域枠や推薦枠といった特殊な受験を経験した人の、貴重な体験談を得られるかもしれません。
進路指導の経験が長い先生が在籍している場合、受験に向けたノウハウの蓄積があり、良いアドバイスを得られる可能性があります。独学の場合、受験情報を得にくいというデメリットがありますが、進路指導室を利用することで、ある程度カバーできる面もあるでしょう。
独学より予備校をおすすめする理由
医学部受験は独学にもメリットがありますが、効率よく勉強を進めていくためには、医学部進学予備校を利用する方が望ましいです。ここからは、医学部進学予備校を利用することで得られるメリットを解説します。
最新の確実な情報が手に入る
医学部受験をするに当たっては、最新の確実な受験情報を手に入れ、出題傾向に従って綿密な勉強スケジュールを立て、本番まで着実に歩んでいくことが大切です。インターネットを駆使して自分で調べるとしても、必要な情報や欲しい情報が全て手に入るとは限りません。個人では、前年度からの変更点など、新しい情報を手に入れにくいなどのリスクもあるでしょう。
医学部進学予備校では、常に各大学の最新の受験情報を持っており、出題傾向の分析を行っています。わざわざ自分で情報を調べる時間を確保する必要がなく、その時間を勉強に充てられるため、時間のロスが少ない点がメリットです。
模試で実力を客観視できる
独学で勉強していても、自分の実際の実力はどの程度なのかを把握することは難しいです。医学部進学予備校であれば、定期的に医学部に特化した模試や学校別模試を行っています。模試を受けることで、現時点での自分の実力がどれくらいなのかを数値化することが可能です。また模試の結果を分析すれば、志望校に合格するためには今後どの分野を強化する必要があるのかのヒントを得られます。また模試を定期的に受けることで、目標とする点数に対する進捗を確認でき、勉強計画の見直しをするための指標となるでしょう。
合格する可能性が高まる
前述したように、医学部進学予備校は医学部受験に特化した予備校であるため、各大学の最新の入試情報を入手しており、独自に出題傾向の分析も行っています。医学部受験指導のノウハウを持ち合わせたベテラン講師が指導していることも魅力です。志望校の入試に向けて、勉強面だけでなく、さまざまな面からサポートをしてくれます。医学部進学予備校で学ぶことで、合格する可能性が高まるでしょう。
独学で医学部を目指す場合は、予備校に通う場合と比べて費用を節約できる点がメリットです。とはいえ、合格できずにもう一年浪人することになってしまった場合、余計に費用がかかってしまいますし、夢への実現も遠のいてしまいます。
一緒に学べる仲間がいる
医学部進学予備校には、自分と同じように医学部を目指してがんばっている仲間が大勢います。ときにはライバルになりますが、共に切磋琢磨しながら合格を目指せるでしょう。独学で勉強している場合は、孤独を感じてしまったり、モチベーションを維持することが難しかったりする可能性があります。
共にがんばる仲間がいることで、受験勉強がつらくてくじけそうになったときに励まし合うことができ、自分の心を奮い立たせることもできるでしょう。人生の中で、同じ目標に向かってがんばる仲間がいる経験は、貴重な財産になります。
独学の医学部受験はメリデメを考えよう
独学で医学部受験を目指す人はいますが、その割合は少なく、圧倒的多数が予備校に通っています。独学でがんばるのか、予備校に通うのかは、メリットとデメリットを踏まえた上で慎重に判断しましょう。
効率よく医学部受験を目指したいのであれば、医学部進学予備校に通うことがおすすめです。医学部進学予備校メビオでは、最新の医学部受験事情に基づき、医学部進学指導経験の豊富な常勤講師が受験生個々人の目標に合わせた指導を行っています。学校説明会や無料体験授業も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。