医学部コラム
医学部浪人する人の特徴とは? 多浪を防ぐためのポイントまで解説!
基本情報
2024/12/24(火)
(最終更新日2024/12/24)
医学部の入試は倍率も難易度も非常に高いため、浪人する人が少なくありません。実際、浪人する人はどれくらいいるのでしょうか。
また、医学部浪人をする人には一定の特徴があるといわれています。多浪を防ぐためには、浪人している人の特徴を知り、自分がその特徴に該当していないかを客観視することが大切です。そこでこの記事では、医学部浪人の実態や浪人している人の特徴、多浪を防ぐポイントを紹介します。
目次
1.医学部浪人は多い?
2.医学部浪人している人の特徴
2-1.志が高い努力家
2-2.自分のやり方に固執する
2-3.さまざまな勉強方法に振り回されてしまった
2-4.頭のどこかで医学部は浪人が当たり前だと思っている
3.医学部浪人生の勉強スケジュールの立て方
3-1.前期の勉強スケジュール
3-2.夏期の勉強スケジュール
3-3.後期の勉強スケジュール
3-4.冬期の勉強スケジュール
4.医学部浪人生の勉強時間
5.浪人を当たり前にしないための対策や注意点とは?
5-1.年間スケジュールをしっかりと立てる
5-2.自分の苦手分野をなくす
5-3.模擬試験を効果的に受験する
5-4.実績のある医学部専門の予備校を利用する
6.医学部合格に向けて浪人生活を充実させよう
医学部浪人は多い?
医学部入試は他学部と比べると難関であるため、全般的に浪人率は高い傾向にあります。ただし、同じ医学部でも、国公立大学と私立大学では少し傾向が異なります。
国公立大学の医学部では、合格者が現役か、浪人かを公表していない大学が少なくありません。また現役と浪人の割合を公表している場合でも、何年浪人したかを公表しているか否かは、大学によりさまざまです。ただし東大や京大などの難関大学ほど現役合格率が高い傾向があります。加えて医学部に現役合格している人の多くは、偏差値の高い進学校出身者です。一方、私立大学医学部に現役で合格する人の割合は、国公立大学と比べて総じて低い傾向にあります。また浪人年数も国公立大学と比べて長い傾向です。
医学部浪人している人の特徴
他学部と比べて浪人率が高い医学部は、それだけ難易度の高い試験問題を出題していることを物語っています。確かに医学部入試は非常に難関であることに間違いありませんが、浪人している人には一定の特徴があります。ここからは、その特徴を解説しましょう。
志が高い努力家
医学部入学に向けて浪人している人の中には、どうしても自分が入学したい大学はここ、と目標をはっきりと定めている人がいます。そのような人は、たとえ現役のときに合格した大学があったとしても、その大学への入学を辞退し、浪人して翌年に希望の大学に進学することを選ぶケースが多いのです。
医学部と一口に言っても、大学ごとに特徴があり、医学へのアプローチ方法はそれぞれの大学で異なります。あえて浪人を選ぶ人は、自分の将来の夢を実現するために、特定の大学に進学したいといった高い志を持ち合わせている人や、夢に向かって努力を続けていける人の傾向があります。目標をしっかり持つことは、入試に向けた勉強のモチベーションにもつながります。
自分のやり方に固執する
浪人している人の中には、自分のやり方に固執してしまい、先生からのアドバイスや忠告を聞けなかった人も少なからずいます。特に、何年も浪人している多浪生は、それまでの自分のやり方では良くなかったからこそ、失敗が続いてしまったわけです。合格のために柔軟にやり方を変えることができず、その結果、同じ過ちを何度も繰り返してしまうという悪循環に陥りがちです。
自分を客観視することや、改善できる点はないか考えること、先生のアドバイスを素直に聞くことができなくなってしまうと、受験勉強はうまくいきません。自分のやり方に固執し過ぎず、人のアドバイスを素直に聞ける柔軟性を持ち合わせておくことが大切です。
さまざまな勉強方法に振り回されてしまった
逆にさまざまな人の意見を聞き過ぎて、勉強法に一貫性がない場合も受験に失敗してしまう可能性があります。例えば、人が良いと言った参考書や問題集をいくつも買ってしまったものの、結局どれも最後まで終わらせられず、中途半端になってしまったことはないでしょうか。参考書や問題集は数多く取りそろえるのではなく、少ない冊数を繰り返し何度も学習することが大切です。反復練習を積み重ねることで、学習したことが身に付いていきます。
また人に向いている勉強方法が、必ずしも自分にも向いているとは限りません。人の勉強法や合格体験記は参考にしつつも、自分に合う勉強法はどのようなスタイルなのかを探っていくことが大切です。
頭のどこかで医学部は浪人が当たり前だと思っている
現役時代に、頭のどこかで医学部へ現役で入ることは難しい、浪人して入ることが当たり前だと思っている方もいるのではないでしょうか。受験する前から医学部に現役合格ではなく、浪人して入ることを想定していると、現役で合格したいという強い意志は失われてしまいがちです。
長い受験勉強を続けていくためには「どうしても医学部に入りたい」という強い気持ちが必要です。またそのような気持ちが、受験勉強を続けていくためのモチベーションとなります。心のどこかに諦めモードがあると、どうしても気持ちに甘えが出たり、生活が乱れがちになったりします。現役合格することを目標として見据え、しっかりと気持ちを引き締めていくことが大切です。
医学部浪人生の勉強スケジュールの立て方
合格を勝ち取るためには、闇雲に勉強すればよいというわけではありません。受験までの期間は長いようで短いものです。短い期間に最大限の効果を上げるためには、年間の学習計画を立てて、計画に沿った学習を進めることが大切になります。ここからは医学部浪人生に向けた勉強スケジュールの立て方やポイントを解説します。
前期の勉強スケジュール
まずは、実際に勉強を始める前に年間の学習計画を立てます。年間スケジュールは受験までに全てを網羅できていなければなりません。何を、いつまでに何回するのかを決めましょう。大まかな予定を立てるのと同時に、1週間ごと、1日ごとの計画を決めていきます。
前期は、基礎固めを重点的に行う時期です。入試では、基礎的な問題をいかに落とさないようにするかがポイントとなります。どの大学の入試問題でも出題されるような標準問題は、教科書の内容を中心に復習し、確実に解けるようにしておきましょう。特に苦手な科目は前期のうちに克服できるようにしておきましょう。教科書での学習が一通り終わったら、薄い問題集を繰り返し何度も解くことがおすすめです。同時に隙間時間を利用して、単語や公式などの基礎知識を定着させましょう。
夏期の勉強スケジュール
夏休みは開放的な気分になりやすく、生活リズムが崩れてしまいがちです。昔から「夏を制するものは受験を制する」といわれているように、夏休みをどのように過ごすかで、受験結果の明暗が分かれます。夜更かしをせず早起きをする朝型のライフスタイルを保ち、規則正しい生活を心掛けましょう。加えて、学習面では夏までに基礎固めを完成させます。全科目の復習と苦手科目、苦手箇所の克服をしっかりと行い、抜け漏れがないようにしましょう。
また大学が実施するオープンキャンパスに参加すると、大学入学後のイメージが湧きやすくなります。余裕があれば、医療体験ボランティアにも参加してみましょう。医師の仕事をイメージできたり、チーム医療に触れられたりする良い機会です。
後期の勉強スケジュール
最初に立てた年間スケジュールが計画通りに進められているかを確認しながら、1週間ごとの学習計画で微調整していきます。
後期は、夏期までにインプットした知識をアウトプットしていく時期です。全範囲の問題演習を繰り返しながら、知識を定着させていきましょう。間違えたところは、すぐに基本に戻って復習をしてください。
また後期からは、志望大学に合わせた対策も始めましょう。入試問題は大学ごとに出題傾向が異なります。志望校の出題傾向を知ることと、制限時間内に現段階の自分の実力でどの程度得点できるのかを知るために、過去問を解いていきましょう。志望校上位3校までは過去5年分以上の過去問を解いておくのがおすすめです。
冬期の勉強スケジュール
冬期は試験が目前に迫ってくる時期です。新しい問題に挑戦するより、これまで取り組んだ問題を解き直していきましょう。この時期から新しい問題集に取り組むと、これまで蓄積した知識がかき乱されることがあるためおすすめできません。応用問題に取り組むより、基本的な問題を高速で何度も繰り返して、徹底的に自分のものにしましょう。
また冬期は過去問演習を本格的に行っていきます。試験の1週間前には、全科目を試験時間に合わせて解き、本番での時間配分を体感しておきましょう。国公立大学を受験する場合は、記述問題や数IIIを解く力を低下させないために、共通テストが終わったらすぐに二次試験対策を始めます。
医学部浪人生の勉強時間
医学部浪人生の1日当たりの勉強時間は13時間、1年間に5000時間が目安とされます。ただし長時間勉強しさえすればよい、というわけではありません。適度に休憩を入れながら、いかに集中力を持続させていけるかが重要です。また勉強の内容も質の高いものでなければなりません。
大前提として、1日のスケジュールを立てる上では、睡眠時間をきちんと確保しましょう。十分な睡眠がとれていれば、すっきりした頭で勉強でき、効率も上がります。起床後は、体や頭を目覚めさせるための散歩や軽いストレッチをするのがおすすめです。
基本的には食事や入浴などの時間を除くすべての時間を勉強に充てることになります。ただし、長時間続けて勉強すると疲れて来るので、2〜3時間に一度は短い休憩やストレッチなどを入れてリフレッシュしましょう。
浪人を当たり前にしないための対策や注意点とは?
医学部は浪人して入るものだと心の中で思っていると、どこか甘えが出てきてしまうものです。浪人を何年も繰り返していると、モチベーションを保つことが難しくなり、気持ちの上でもどんどん辛くなってきてしまいます。そのため、浪人を当たり前としない気構えを持つことも重要です。そこで、希望の医学部に無事合格するために取るべき対策や注意点を紹介します。
年間スケジュールをしっかりと立てる
医学部合格を手にするためには、志望校の入試科目や出題傾向に合わせた学習スケジュールをしっかりと立てることが大切です。そのため、自分の実力を把握したうえで、どの大学を狙うのかを早い段階ではっきりさせましょう。学校によって入試科目や配点バランス、出題傾向が異なるためです。
入試では満点を取る必要はなく、合格点を取ることが目標になります。合格点を取るためには何が足りないのか、どこに重点を置いて学習していくかを把握することが重要です。これまでに述べてきたように、年間の大まかな学習スケジュールと共に、1週間ごと・1日ごとの学習スケジュールを立てましょう。学習の進捗状況に応じて臨機応変に修正を加えながら学習を進めていきます。
自分の苦手分野をなくす
分で勉強をしていると、得意分野の勉強を優先させてしまい、勉強した気になってしまうことが多々あります。得意分野は頭に入りやすく、スムーズに勉強を進めやすいからです。しかし、苦手分野が残っていると、入試では命取りになる可能性があります。
特に、共通テストに出題されるような問題は他の医学部受験生も得点率が高いため、差はほとんどつきません。そのため、基礎的な問題での取りこぼしは致命的です。
苦手分野の学習にはエネルギーも必要ですし、どうしても後回しにしがちです。しかし、苦手分野はなるべく早い段階で克服できるよう、基礎から学び直していく必要があります。
模擬試験を効果的に受験する
医学部合格を目指すためには、模擬試験を定期的に受験することが効果的です。模擬試験は本番さながらの雰囲気の中で実施されるため、本試験の予行練習になります。また志望大学の問題の傾向や時間配分の感覚を掴むためにも重要です。
その他にも、模擬試験の結果は現段階での自分の理解度を示すバロメーターになります。受験生の中での自分の立ち位置が分かるだけでなく、自分の強みや弱点も明確になるため、学習計画を見直したり修正を加えたりするための指針となるでしょう。
模擬試験を定期的に受験することで、自分の理解度がどう変化していくのかを客観視するのにも役立ちます。
実績のある医学部専門の予備校を利用する
受験までの1年間は、思っているよりも短いです。その中で、志望校に合格できるための実力を効率よく身に付けなければなりません。
例えば医学部専門の予備校であれば、医学部受験に向けたさまざまなノウハウや実績が身に付けられます。最新の受験事情にも精通しており、志望校の入試傾向に合わせた指導を受けられます。受験生一人ひとりに合わせたきめ細やかな指導を受けられるだけでなく、精神面でもサポートしてもらえるため、安心して受験勉強できることもメリットです。
また、医学部専門予備校には、共に同じ目標に向かって頑張る仲間がいるため、互いに切磋琢磨しながら目標に向かって進んでいけます。多浪をしないためにも、実績のある医学部専門の予備校を利用してはいかがでしょうか。
医学部合格に向けて浪人生活を充実させよう
医学部入試は非常に難関で狭き門であるため、現役で合格することがかなわず、浪人して合格を目指す人が一定数います。浪人をしている理由は人それぞれですが、翌年に合格切符を手にするためには、これまでの勉強法をそのまま続けるのではなく、より良い勉強法を見つけていかなければなりません。
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