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【講師監修】岡山大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部予備校メビオ

基本情報

2024/12/24(火)

(最終更新日2024/12/25)

岡山大学は岡山県内で唯一、国立大学として医学部を有する大学です。入試では大学入学共通テスト対策に加えて、大学独自の個別学力試験に向けた勉強にも力を入れなければなりません。この記事では、岡山大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を詳しく解説します。

岡山大学医学部の概要

岡山大学医学部のルーツは、1870年に岡山藩が医学の進歩のために設置した岡山藩医学館です。その後は岡山藩医学所や岡山藩大病院内に設置された医学教場の時代をへて、1880年には岡山県医学校として独立しました。後に第三高等中学校医学部、岡山医学専門学校へと引き継がれています。
1922年になると岡山医学専門学校の廃止に伴い、岡山医科大学が設置されました。戦後の1924年には国立学校設置法の公布によって、岡山医科大学は岡山大学医学部となり、第1回の入試が行われています。2004年の法人化によって名称が国立大学法人岡山大学となり、現在の医学部は医学科と保健学科の2学科を擁します。

岡山大学医学部の入試情報

【所在地】岡山市北区鹿田町2丁目5番1号
【学生数】717名 ※2020/05/01現在
【公式サイト】https://www.okayama-u.ac.jp/user/med/
【アドミッション・ポリシー】
医学科では,将来の医学・医療の担い手として次のような人材を求めています。

  1. 医師に必要な使命感,豊かな人間性,高い倫理観,コミュニケーション能力を持っている人
  2. 医学・医療の進歩に対応するために必要な,幅広い基礎的学力と語学力,問題解決能力を持っている人
  3. 知的探究心が強く,とくに生命科学に対して深い関心を持っている人

【6年間の学費】3,496,800円
【奨学金情報】
日本学生支援機構奨学金
地方公共団体等奨学金

岡山大学医学部合格に向けたロードマップ

高1生

高1生では、受験はまだまだ先というイメージがあるかもしれませんが、医学部受験を目指すならば、すでに英語と数学を中心に基礎力を付ける勉強は進めていく必要があります。まず学校の授業には真剣に取り組みつつ、学んだことを定着させられるように復習をしっかり行うことが大切です。

英語は音声教材を活用したり、英会話を学んだりと、多方面からのアプローチで基礎力を付けてください。同時に医療施設の見学やボランティアへの参加などを通して医学の現場に少しずつ触れ、関連知識を付けていきましょう。余裕のある高1生のうちに、オープンキャンパスに参加するのもおすすめです。

高2生

高2生の段階でも英語や数学を中心として学力向上に取り組み、本格的な受験の学年を迎える前に実力をできるだけ上げておく必要があります。英語の基礎知識として、文法や語法を勉強しておきましょう。その上で英会話やリーディングなどを取り入れて読む・聞く・書く・話すといった4技能をバランスよく高め、感覚に頼らない能力を付けておいてください。

数学でも解法を丸暗記したり模範解答を読んだりするだけではなく、手を動かして自分で何度も解いてみましょう。高2生のうちに医学部入試の数学に対応できる基礎固めをしっかりしておくことが重要です。

高3生

高3生になれば、受験勉強もいよいよ本番の試験に向けた対策を取り入れていきます。まずは入試に必要な科目で苦手分野を作らないよう、理科科目も含めて徹底的に理解しておいてください。基礎確認ができる問題集などで演習を行い、うろ覚えではない実力を付けておくことが重要です。

英語は医学部入試で出題されることが多い、医学に関連したテーマにも慣れておきましょう。志望校が絞れてきたら過去問や模擬試験を活用しながら、実践力を養っておく必要もあります。医学部入試では小論文や面接を課しているところが多いため、小論文や面接の対策も行うようにしてください。

岡山大学医学部の科目別受験対策・勉強法

英語

傾向分析

岡山大学医学部の英語の配点は大学入学共通テストが550点中100点、個別学力試験が1100点中400点を占めています。一般選抜(前期課程)における個別学力試験の英語は他学部と共通の問題で試験時間は120分、大問が4題の構成です。そのうち2問が長文読解問題、残りは和文英訳問題や自由英作文が出題されています。
2022年度の問題も大問1と2は長文読解問題が出題され、大問3は文章を読んだ上で英語に訳す問題、大問4も英文を読んだ上で指示に従い、英語で答えさせる問題でした。長文読解問題は問題文も英語で出題されています。難易度は標準的なものが多く、それほど特殊な問題は出題されません。

受験対策・勉強法

岡山大学医学部の英語はそれほど難易度が高くないものの、医学部を狙う以上高得点を取る必要があります。高校の教科書レベルの単語や文法などは、しっかり基礎固めをしておいてください。長文読解問題は速読しつつ、キーワードやポイントを素早く把握する力を付けておくことが大切です。
全学部共通の問題であるため特に医学に関連した内容が多数出題されるわけではありませんが、幅広い分野のテーマが出題されることを考えると、過去問などを活用して解答する練習をしておく必要があります。内容説明や要約問題がよく出題されるため、慣れておきましょう。

数学

傾向分析

数学の配点は大学入学共通テストが550点中100点、個別学力試験が1100点中400点になっています。個別学力試験は記述式で試験時間が120分、数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数Bから出題され、主題範囲に数Ⅲが含まれる教育学部や他の理系学部と同じ問題です。大問が4題の構成で、単純計算すると1題当たり30分程度で解答する必要があります。
他学部との共通問題だということもあり、全体的な難易度はそう高くありません。頻出分野は微積分や確率、数列、複素数平面などです。4題中1題または2題が、数Ⅲの範囲から出題されています。

受験対策・勉強法

岡山大学医学部の数学は、微積分でやや難易度の高い問題が出題されることはあるものの、全体的には標準的な問題が中心です。まずは各単元の基礎固めをしっかりするとともに、計算力も養っておくことが重要です。頻出分野はありますが、幅広い分野から出題される可能性があるため、まんべんなく勉強しておく必要があるでしょう。
年度によっては証明問題が出題されることもあります。基礎固めが十分できたら、過去問もチェックして傾向を把握し、解答にも慣れておいてください。毎年1問は難易度が高めの問題が出題されることを考えると、時間配分に気を付けて解答を進める必要もあります。

化学

傾向分析

岡山大学医学部の化学の個別学力試験では、化学・物理・生物から2科目選択して受験します。制限時間は2科目で120分、解答形式は記述式です。配点は大学入学共通テストが550点中100点、個別学力試験が1100点中300点になっています。
化学の問題は以前、大問が5題出題されていましたが、2021年度以降は化学の問題が大問4題の構成になりました。化学も他学部と共通の問題だということもあり、難易度は標準的な問題がほとんどです。有機化学・無機化学・理論化学・高分子のうち、どの分野からも出題される可能性があります。

受験対策・勉強法

岡山大学医学部の化学は、幅広い分野から出題されることを考えると、有機化学・無機化学・理論化学・高分子の全分野とも、苦手な分野を作らないようにしておくことが重要です。それほど難問が出るわけではないため、まずは高校の教科書を隅々まで押さえ、十分な基礎固めをしておいてください。
典型的な計算問題にも、素早く対応できるようにしておきましょう。理科は1科目にかけられる時間が60分となっています。化学は大問1つに対して、細かい設問が多数設けられています。確実に正答を導ける問題から得点を取っていくなど、問題の見極めも大切になるでしょう。そのためにも過去問演習を重ねてください。

物理

傾向分析

岡山大学医学部の個別学力試験に出題される物理の問題も、他学部と共通の問題です。解答形式は記述式で、大問4題で構成されています。力学・電磁気学・熱力学・波動の分野からまんべんなく出題されるため、どれも手を抜けません。
他学部と共通の問題だということもあり全体的な難易度は標準的ですが、一部難易度の高い問題が出題されることもあります。得点の目標は70~80%、物理が得意なら80%は目指したいところです。大問にはそれぞれ複数の小問が設定されており、理科1科目60分の制限時間で解き切るにはあまり余裕がないかもしれません。

受験対策・勉強法

岡山大学医学部の物理では標準的な問題が多いことから、まずは高校の教科書の内容をしっかり理解しておくことが重要です。力学・電磁気学・熱力学・波動の4分野を抜けなく勉強しておきましょう。苦手分野を作らないことが大切です。
また岡山大学医学部の物理では解答のみを答える出題が多いものの、作図問題や論述問題、証明問題などが出題されることもあります。基礎固めができたら過去問の演習にも力を入れていきましょう。演習を積んでいけば傾向も把握できるようになります。時間配分を考えつつ、解答することにも慣れておいてください。

生物

傾向分析

岡山大学医学部における生物の問題も他学部と共通であることから、全体的な難易度は易しめから標準的な問題が多く、それほど難しくはありません。制限時間は理科2科目で120分、生物も大問4題の出題です。解答形式は選択式や空所補充の問題と論述問題が混在し、バランスよく出題されています。
論述問題は1問につき数十文字から100文字程度ですが、年度によって論述問題の量にはばらつきがあります。論述量の多い年度では全部で500~600文字程度になることもあります。出題分野は幅広く、全範囲からまんべんなく出題されると考えておきましょう。

受験対策・勉強法

岡山大学医学部の生物は幅広い分野から出題されるため、高校で学ぶ基礎知識は抜けなく勉強しておく必要があります。難易度もそれほど高くないことを考えると1点の違いで合否が分かれることもあるでしょう。知識はうろ覚えではなく、しっかり身に付けておくことが重要です。
苦手な分野をなくし、基礎的な問題には自信を持って答えられるようにしておく必要があります。論述問題だけではなく作図問題、計算問題も出題されることがあり、差がつきやすいところです。時間配分に気を付けながら、下書きなしの一発で書けるようにトレーニングを積んでおいてください。

面接

傾向分析

岡山大学医学部入試の面接は、受験生1人に対して面接官3人の個別面接の形式で行われています。面接時間は15分程度です。基本的には圧迫面接になるようなことはなく、終始穏やかな雰囲気で進められます。
緊張せず臨めるため、自己アピールもしやすいでしょう。岡山大学や医学科を志望した理由、なぜ医師になりたいのかなどのテーマは深く聞かれることがあります。医療に関する時事問題や地域医療なども頻出のテーマです。受験者本人の得意分野や苦手分野も聞かれることがあります。

受験対策・勉強法

特に質問されやすい志望動機は、誰もが答えるような平凡な内容では十分とはいえません。岡山大学のどこに魅力を感じるのか、なぜ医学部や医師を目指すのか、具体的なエピソードを交えて答えられるといいでしょう。
他の質問も同様に、面接官を納得させられる答えを準備しておいてください。医療に関する質問も多く出されるため、日頃から医療ニュースに触れておく必要があります。ただニュースをチェックするだけではなく、自分なりの意見も持つようにしてください。

岡山大学医学部の受験対策についてよくある質問

岡山大学医学部の特徴は?

岡山大学医学部では1年次に、小グループで議論を重ねて課題について話し合う医学セミナーを開始します。3年次になると研究室に配属され、医学研究インターンシップで医学研究の現場を体感できる機会を設けているのも特徴の一つです。

4年次の1月から始まるクリニカル・クラークシップでは、臨場感あふれるシミュレーション教育で実践的な知識や技術を学びます。

岡山大学医学部の難易度はどれくらい?

岡山大学医学部の難易度は、国公立大学医学部の中でもかなり高いレベルです。国内でもトップクラスの難易度を誇る東京大学や京都大学、大阪大学などにはおよばないものの、それに次ぐ難易度と思っておいた方がいいでしょう。

私立医学部では最も難易度が高いとされる慶應義塾大学とも、さほど変わりません。他の国立大学医学部と比較しても、岡山大学医学部は入試倍率も高く、しっかり準備して試験に臨む必要があります。

岡山大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?

岡山大学医学部を受験するためには、大学入学共通テスト対策も含めて各科目とも幅広い分野をまんべんなく勉強し、基礎固めをしっかりしておかなければなりません。同時に自分の得意なところや、苦手なところを把握しておく必要もあるでしょう。

自分の理解度や到達度を知るためには、模擬試験や学力診断テストなどを活用するのがおすすめです。課題が見つかったら、ここまで解説してきた勉強法を取り入れながら、学習を進めていくようにしてください。

岡山大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ

岡山大学医学部の個別学力試験自体は他学部との共通問題になっているため、一部難しい問題があったとしても全体的な問題は標準レベルです。ただし、岡山大学医学部は、国立大学医学部の中でも比較的難易度が高いとされおり、傾向を踏まえた上での対策が必要でしょう。

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