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【講師監修】神戸大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部予備校メビオ

基本情報

2024/12/26(木)

(最終更新日2024/12/26)

国立大学医学部を受験するにあたっては、学校ごとに二次試験の出題傾向が異なります。そのため入試の出題傾向を知り、出題傾向に合わせて十分な対策を取ることが重要です。この記事では、神戸大学医学部の入試情報、科目別の出題傾向や勉強法など、受験に向けて知っておきたい情報を紹介します。

神戸大学医学部の概要

神戸大学医学部のルーツは、兵庫置県と共に創立された神戸病院にあります。神戸病院が設立されたのは1869年のことでした。
その後、1944年には神戸病院を母体に兵庫県立医学専門学校が設立され、1952年には新制の兵庫県立神戸医科大学となります。兵庫県立神戸医科大学は1964年に国立移管され、神戸大学医学部が誕生しました。現代において、神戸大学医学部は関西の医学・医療の中心的な役割を担う存在です。

神戸大学医学部の入試情報

【所在地】神戸市中央区楠町7丁目5番1号
【学生数】716人(※2023年5月時点)
【公式サイト】https://www.med.kobe-u.ac.jp/index.html
【アドミッション・ポリシー】
●医学部医学科の求める学生像
生命科学・医学に強い興味を持ち、探究心と学習意欲が旺盛な学生〔求める要素:関心・意欲〕
しっかりとした基礎学力を身につけている学生〔求める要素:知識・技能〕
協調性があり、問題解決においては独創性と指導力を発揮できる学生〔求める要素:思考力・判断力・表現力、主体性・協働性〕
国際的に活躍する意欲を持った学生〔求める要素:主体性・協働性、関心・意欲〕

【6年間の学費】349万6,800円
【奨学金情報】
神戸大学基金緊急奨学金
神戸大学基金奨学金

神戸大学医学部の入試情報の詳細はこちらをご覧ください。

神戸大学医学部合格に向けたロードマップ

高1生

医学部に入るためには高校1年生のうちから以下のことに取り組むことが重要です。
まずは高い学力を身につけるために、授業に真剣に取り組み、定期的な復習を行いましょう。英語や数学に特に力を入れることが必要です。英語力を向上させるために英会話や英語の読解力を磨くようにしましょう。 また、医学に関連するテーマに目を向け、本やウェブサイトを読んで、医学に関する知識を広げることも大切です。 さらに、ボランティア活動や病院見学など医療現場に触れる機会を増やし、医師の仕事や現実を理解することも意義があります。オープンキャンパスにも参加してみましょう。

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高2生

高校2年生の場合は、以下のことに取り組むことが重要です。 まずは学力向上に注力し、特に英語や数学を重点的に学びましょう。英語力を高めるために英会話やリーディングにも時間を割きます。予習や復習を欠かさず行い、定期テストや模試で自己の理解度を確認することが大切です。学校の進路指導や受験情報を活用して、医学部受験に必要な科目や内容を把握し、受験のために必要な準備や対策を進めましょう。医療に関連するボランティア活動や病院見学・研修プログラムに積極的に参加し、自身の意志や目的を深めてください。また、志望大学の雰囲気を感じるためにオープンキャンパスに参加しましょう。

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高3生

高校3年生・高卒生の場合は、以下に注力することが特に重要です。
まずは受験勉強に集中し、医学部入試に必要な科目や範囲を徹底的に理解しましょう。 過去問題や模擬試験を解いて実践力を養い、苦手分野を克服する努力を惜しまないことが大切です。また、志望校の出願要件や受験情報を確認し、必要な書類や面接対策の準備を行いましょう。

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神戸大学医学部の科目別受験対策・勉強法

英語

傾向分析

神戸大学医学部の一般入学試験(前期)は、大学入学共通テストと個別学力検査があります。個別学力テストの英語の試験時間は80分で150点満点です。
英語は他学部と共通問題で試験時間も同じです。大問が4題出題され、会話文を含む長文読解が3題と英作文が1題という構成です。長文問題は英文和訳、内容説明、穴埋め、内容一致問題が含まれます。
長文は分量が多い傾向で、文字数制限が課せられた記述問題が出題される傾向です。会話文は選択式の問題が多く出題されます。英作文は和文英訳、自由英作文など、出題形式はさまざまです。問題の分量が多いため、制限時間内に解き切ることは難しいでしょう。

受験対策・勉強法

英語の長文読解の語彙は、平易で標準レベルの出題です。会話文は省略されていたり指示語が多用されていたりするなど、一般的な英文とは表現方法が異なります。そのため、慣れていないと差がつきやすいでしょう。
英作文はまず英文を読んでから書く形式が採用されています。英語が苦手で長文に時間がかかりすぎると英作文までたどりつけない可能性があります。英語は全学部共通問題であるため、長文のテーマは医療系に限られません。科学系の論説文に限らず物語文なども出題されるので、幅広いテーマの長文に慣れておく必要があります。

数学

傾向分析

個別学力検査の数学は、数Ⅰ・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数B(ベクトル・数列)から出題されます。試験時間は120分、配点は150点です。
数学は、大問が5題出題されます。他の理系学部との共通問題が出題され、試験時間も同じです。問題のレベルは標準的であるものの、後半に応用問題が出題されることがあります。医学部受験生は高得点を目指しましょう。各大問に小問3問程度出題されており、誘導にしたがって解き進めていきます。出題はすべて記述式です。2023年には図示する問題も出題されたため、減点されない解答作りの対策をしておくことが求められます。

受験対策・勉強法

数学は、関数、場合の数・確率、整数の性質、数列が頻出分野です。数Ⅲの出題比率が高いことも特徴で、例年大問2題は数Ⅲから出題されます。証明問題や複数分野の融合問題も出題され、難易度は高いものの丁寧な誘導があるため、着実に得点することが必要です。神戸大学医学部の数学で確実に得点するためには、王道となる解法を問題に対応させる力が求められます。どの分野からもバランス良く出題されているため、入試の標準的な問題がスラスラ解ける力をつけておきましょう。

化学

傾向分析

個別学力検査の理科は化学・物理・生物の中から2科目選択です。化学は化学基礎・化学から出題されます。試験時間は2科目で120分、配点は2科目で150点、1科目で75点です。
化学は他の学部と共通問題が出題され、試験時間も同じです。例年大問4題が出題されます。出題構成は理論が2問、有機が1問、高分子が1問です。問題のレベルは標準的なものが多いですが、一部難しい問題が出題されます。特に有機は難問が出題される傾向です。構造決定、計算問題、論述など解答に時間がかかる問題やグラフを描く問題も出題されます。用語、構造式、反応式を問う問題は記述式での解答です。

受験対策・勉強法

化学は基本的には、教科書の内容をしっかり理解して整理していれば解ける問題が多くなっています。有機や高分子は差がつきやすい分野であるため、しっかり対策を取っておきましょう。理論を中心として標準問題で実力をつけておくことが大切です。
論述問題や計算過程を解答に書く問題も出題されるため、過去問演習をして出題形式に慣れておく必要があります。論述問題は基本的な問題が多い傾向です。必要な語句を含めて簡潔な解答ができるよう演習を積んでおきましょう。

物理

傾向分析

個別学力検査の理科は化学・物理・生物の中から2科目選択です。物理は物理基礎・物理から出題されます。試験時間は2科目で150分、配点は2科目で150点、1科目で75点です。
物理は他の学部と共通問題が出題され、試験時間も同じです。例年大問3題が出題されます。おおむね力学が1問、電磁気が1問、波、熱、原子のいずれかが1問という構成です。難易度は標準的なレベルになっています。設問はよく練られており、難しい考え方が必要な問題も出題されている傾向です。解答過程を記述する問題がほとんどを占めます。時間に対するボリュームはさほど多くはないため、時間内に解き切ることができるでしょう。

受験対策・勉強法

物理は、頻出の力学と電磁気以外の1問は年度によって出題分野が異なるため、幅広く学習しておく必要があります。教科書レベルの出題が多いため、教科書に出てくる問題が解けるように演習しておきましょう。公式は暗記するのではなく、本質から理解することが大切です。そのうえで、グラフ問題や説明問題を意識して演習を積んでおくことにより、高得点が狙えます。記述問題は過去問を複数年分解いて、出題の傾向をつかんでおきましょう。論述や証明問題の対策として、教科書の索引に出てくる用語の解説文を簡潔に作成する訓練を積んでおくことも有益です。

生物

傾向分析

個別学力検査の理科は化学・物理・生物の中から2科目選択です。生物は生物基礎・生物から出題されます。試験時間は2科目で150分、配点は2科目で150点、1科目で75点です。
生物も他の学部と共通問題が出題され、試験時間も同じです。例年大問4題が出題され、代謝、生態、植物の反応、進化・系統、遺伝が頻出分野です。幅広い分野から出題されるうえ、大問の中に複数の分野を組み合わせた設問が出題されることが多く見られます。こうした問題に対応するためにも、まんべんなく学習しておきましょう。また、論述問題だけでなく、空所補充の知識問題、記号選択問題も出題されます。各大問に考察問題が含まれており、知識問題は少なめな傾向です。

受験対策・勉強法

生物はさまざまな分野から出題されるため、苦手分野を作らないようにすることが必須となります。教科書の範囲を超えた難問が出題されることはなく、標準的なレベルの出題が中心です。計算問題や論述問題が多いため、試験時間内に解き切ることは厳しい状況となります。標準レベルの問題をスピーディーに解ける力を身に着けておきましょう。また、論述問題に時間をかけすぎると時間が足りなくなるので、時間配分を考えなければなりません。典型問題の出題はあまり多くないので、標準問題は軽めの問題集で済ませ、考察問題の演習に時間を割くようにするとよいでしょう。

面接

傾向分析

神戸大学医学部の面接は10分~20分程度で、受験生1人に対し、3人の面接官が一人ずつ質問します。面接には配点がないので、面接がうまくいかなかったとしても、それが原因で不合格になることはほとんどありません。合否を判定するより人柄を見ることが重要視されています。面接では、神戸大学医学部で本当に学びたいのか、将来医師として働く気持ちがあるかを問われることが多いです。また、研究分野に力を入れている大学であるため、研究職に就く気持ちはあるかと問われることもあります。研究職に就きたいか否かは評価には関わりません。

受験対策・勉強法

面接に臨む際に緊張しすぎてしまうと、コミュニケーションがうまくできなくなる可能性があります。自分の人柄が相手にうまく伝えられるよう、適度にリラックスして面接に臨みましょう。面接を受けるときの基本的な態度があまりにも悪いと不合格になることがあります。参考書等で基本的なマナーを確認しておきましょう。
面接では、医療に関するニュースや社会問題についての質問をされることがあります。知識がなければ答えることはできないため、普段から医療に関わるニュースや書籍に触れておきましょう。自分なりにどう考えるかをまとめておくのがおすすめです。

神戸医学部の受験対策についてよくある質問

神戸大学医学部の特徴は?

神戸大学医学部は優れた医学研究者の養成に力を入れています。基礎医学講座に学生を配置し、研究を体験する基礎配属実習は、神戸大学医学部が全国に先駆けて行っているプログラムです。基礎配属実習は2年次の後期に4週間にわたって行われます。
また、外国語教育に力を入れていることも特徴です。英語力を養うためにハワイで他大学の学生と寝食を共にしながら研修を行う医学英語の研修が2003年より取り入れられています。
6年次には、学生本人が主体的に考えた実習計画に沿った個別計画実習が行われることも特徴です。臨床実習はクリニカル・クラークシップの形態で行われます。個別計画実習は研究室で最先端の医学に触れる実習や海外での実習も対象です。

神戸大学医学部の難易度はどれくらい?

国立大学医学部医学科の2024年度前期日程における入試倍率の平均は4.3倍でした。それに対して神戸大学医学部の入試倍率は2.9倍で、平均より倍率は低い傾向です。
神戸大学医学部の難易度は、西日本の国立大学の中では中庸に位置しています。ただし、近年の医学部人気により医学部全体の人気が高止まり状態であることは忘れてはいけません。
国立大学医学部の難易度は、全般的に大部分の私立大学医学部の難易度よりも高い傾向です。神戸大学医学部の難易度は、西日本の私立医学部では難易度がトップクラスの大阪医科薬科大学より高い水準にあります。

神戸大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?

神戸大学医学部に合格するためには、自分の得意分野や不得意分野を把握し、抜けや漏れがないようにまんべんなく着実に対策を行うことが必要です。上でも述べたように、国立大学医学部の入試は非常に難易度が高く、神戸大学医学部はかなりの難関入試をくぐりぬける必要があります。そのため、不得意分野があるようでは太刀打ちできません。まずは、少しでも早い段階で不得意分野をなくしていけるよう努力しましょう。さらに、これまで紹介してきた勉強法を取り入れて、受験に向けてしっかり対策を進めていくことが大切です。

神戸大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ

医学部受験を考えるなら、なるべく早い時期から目標を見据えて対策を始めることが大切です。医学部に合格するには確かな学力を身に着ける必要があります。そのためには、できないこと、間違えやすい部分を自分で認識して、できるようになるまで繰り返し勉強していくことが必要です。
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