医学部受験一筋医学部進学予備校メビオ

医学部コラム

  1. 医学部進学予備校メビオ
  2. 医学部コラム
  3. 基礎知識
  4. 基本情報
  5. 【講師監修】島根大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部予備校メビオ

【講師監修】島根大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部予備校メビオ

基本情報

2024/12/27(金)

(最終更新日2024/12/27)

島根大学医学部は、島根県下唯一の医学部です。合格するためには、傾向を踏まえた上で、効果的な学習を進めなければなりません。この記事では、島根大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を詳しく解説します。

島根大学医学部の概要

島根大学は旧制松江高等学校と島根師範学校、島根青年師範学校を母体として、1949年5月に発足しましたが、当初は医学部がありませんでした。1975年10月に島根医科大学が設置され、1978年にはRI実験施設、1979年に附属病院が設置されています。1999年には医学部に看護学科、2001年には地域医学共同研究センターも設置されました。
その後、2003年に旧島根大学と旧島根医科大学が統合されたことで新島根大学医学部となり、さらに翌年には国立大学法人法の施行によって国立大学法人島根大学医学部となっています。

島根大学医学部の入試情報

【所在地】島根県出雲市塩冶町89-1
【学生数】698名 ※2021/05/01時点
【公式サイト】https://www.med.shimane-u.ac.jp/
【アドミッション・ポリシー】
医学部医学科では、以下のような能力を身につけてきた学生を求めています。

知識・技能

  1. 高等学校で履修する英語、数学、理科、社会、国語において、入学後の医学部の修学に支障がないレベルの知識を有している。
  2. 思考力・判断力・表現力

  3. 人のために尽くそうとする明確な意志を有している。
  4. 地域医療を担う意欲と使命感を有している。
  5. 生命及び人に対する尊厳と倫理観及び理論的な思考力を備えている。
  6. 探究心が豊かであり、未知の分野に挑戦しようとする情熱を有している。
  7. 異文化や自分と異なる考えを受け入れ、広い視野で物事を判断し思考できる。
  8. 自分の意見や考えをわかりやすく言葉や文章で表現できる能力を有している。
  9. 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

  10. コミュニケーション能力に長けている。
  11. 相手の気持ちを理解するとともに支持し、周囲の人々と協調性を持って行動できる。

【6年間の学費】349万6,800円
【奨学金情報】
キャンパス間連携プログラム奨学金
夢チャレンジ奨学金
授業料等奨学融資制度(ローン)
入学料免除・入学料徴収猶予制度
その他 日本学生支援機構奨学金
地方公共団体等奨学金
医学生地域医療奨学金

島根大学医学部合格に向けたロードマップ

高1生

医学部を目指すのなら、付け焼き刃の知識では本番の試験で対応できません。受験がまだ先の高1生のときから各科目の授業は真剣に受け、復習で知識を定着させておくことが重要です。
英語では読む・聞く・書く・話すの4技能の基礎固めをしっかりしておく必要があります。英会話や読解力を磨き、医学に関連するテーマにも触れておいてください。時間的に余裕のある高1生の間にオープンキャンパスに行ったり医療関連のボランティア活動に参加したりするのもおすすめです。

高2生

高2生では特に英語と数学を重点的に、高1生で基礎固めを行った内容を実践レベルにまで深められるようにしましょう。英語では英会話やリーディングにも時間を割き、スキルの向上に努めてください。全科目で苦手分野を作らないことも大切です。
定期テストや模試などを活用しながら自分の理解度を確認し、医学部受験に必要な科目を把握しておく必要もあります。高2生でも引き続き、機会をみてボランティア活動や研修プログラムへの参加などで実践的な医療に触れながら、医学部に進学しようとする意思を固めていきましょう。

高3生・高卒生

高3生や高卒生は、高1生・高2生で身に付けてきた学力をもとに、本番に向けた対策を進めていかなければなりません。1点が合否を分けることもあるため、うろ覚えではなく、徹底的に知識を定着させておくことが大切です。
入試の本番に向けて過去問や模試も活用し、実践力をさらに養いましょう。小論文を課している医学部を受ける場合は、その対策も必要です。島根大学医学部では面接が課されるため、傾向を踏まえて準備をしてください。

島根大学医学部の科目別受験対策・勉強法

英語

傾向分析

島根大学医学部の個別学力試験前期日程では、英語の試験が120分です。配点は大学入学共通テストの外国語でリーディングを200点、リスニングを50点とした後、合計得点を100点満点に圧縮し、個別試験の200点満点と合わせて評価されます。個別学力試験の一般選抜では、コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと英語表現Ⅰ・Ⅱが出題範囲です。
長文読解問題3問、自由英作文1問、和文英訳1問からなる大問5題の出題で、長文読解問題のうち1問および和文英訳問題は医学科独自の問題になっています。医学部独自の問題は医学に関連するテーマが出題されることが多く、比較的難易度が高めです。

受験対策・勉強法

島根大学医学部の英語では難易度が高い医学部独自の問題が出題されることもあり、医学に関連するテーマについて注釈がなくても理解できるよう、日頃から注意を向けておく必要があります。長文読解問題での英文和訳や日本語での内容説明がスムーズにできるように、長文の内容全体を理解しつつ、日本語でまとめられる力を付けておくことも必要です。
また優秀なライバルがひしめく医学部受験を制するためにも、全学部共通の問題は取りこぼさずにしっかり解けるような基礎学力を早めに付けておきましょう。医学部独自の問題も解き切るために時間配分にも気を付け、過去問などを用いて慣れておいてください。

数学

傾向分析

島根大学医学部の個別学力試験前期日程では、数学の試験時間が120分です。個別学力試験は数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Ⅲおよび数学Aが全範囲、数学Bは数列とベクトルが出題範囲になっています。配点は大学入学共通テストが100点、個別学力試験が200点です。
個別学力試験の数学は、大問4題の構成になっています。2023年度は大問4題のうち3問が総合理工学部と材料エネルギー学部、医学部医学科共通の問題、残り1問が総合理工学部数理科学科と医学科の独自問題でした。ただし2024年度は4問全てが医学科と総合理工学部数理科学科の2学科だけの共通問題となっています。

受験対策・勉強法

島根大学医学部の一般選抜前期日程では、大学入学共通テストの配点が高いこともあり、まずは大学入学共通テスト対策をしっかりとしておくことが重要です。数学Ⅲや数学Bの分野が頻出ですが、他の範囲からもまんべんなく出題されています。
一般選抜では幅広い分野から出題される可能性があるものの、微分・積分法や整数問題は毎年必ずといってよいほど出題されます。他にも状況設定の複雑な確率や、図形と方程式なども対策が必要な分野です。大学入学共通テストが終わったら、過去問なども踏まえて頻出分野を押さえ、実践的な演習に力を入れるようにしましょう。

化学

傾向分析

島根大学医学部では、個別学力試験で理科の科目が課されていません。ただし大学入学共通テストでは化学・物理・生物の理科3科目のうち2科目を受ける必要があり、配点が200点となっています。大学入学共通テストの理科は2科目を選択して、解答時間が120分(1科目の解答を回収する時間を含めると130分)です。
大学入学共通テストの化学では基礎的な知識が幅広く問われる他、問題文から情報を読み解いて解答しなければならない思考型の問題や計算問題も出題されます。中には高校の授業では深く掘り下げない内容が扱われることもあります。

受験対策・勉強法

大学入学共通テストの化学は、大問が5題出題され、全問がマークシート形式です。教科書に出てくるような基本的な知識が問われ、有機化学・無機化学から理論化学・高分子化合物まで、まんべんなく幅広い分野から出題されます。思考力を必要とする問題に取り組む際も、基本的な知識は押さえているのが前提です。
まずは教科書に記載されている内容について、章末問題なども含めて抜けなく確実に身に付けておいてください。基礎固めができてきたら過去問や模試などを活用し、時間配分も考えつつ、演習を積み重ねましょう。課題が見つかったら、改めて教科書などを見直し、苦手分野をなくしておくことが大切です。

物理

傾向分析

大学入学共通テストの物理は2021年以降、大問が4題の出題です。各大問には、それぞれ5つ程度の設問が設定されています。物理の第1問は小問集合になっており、それ以外の大問題では頻出分野の力学と電磁気が、ほぼ毎年出題されています。残りの大問は2023年と2024年が波動、2022年には原子物理が出題されました。
大学入学共通テストの物理では典型的ではない問題や、思考力を必要とする問題、実験考察問題などが出題されることがあります。問題文が長いことも多く、分析力やデータの解析力、論理的に考える力や応用力も求められます。

受験対策・勉強法

物理の共通テスト試験では思考力や分析力などを必要とする問題が出題されるとはいえ、教科書に載っているような基本事項を理解していないと答えられません。まずは徹底的に基礎固めを行い、教科書にある知識は覚えておきましょう。力学や電磁気など頻出分野はあるものの、全体的には偏りなく、幅広い分野から出題されます。

生物

傾向分析

大学入学共通テストの生物は2021年以降大問6題の構成になっており、大問それぞれに対して3~5問程度の設問が設定されています。出題範囲は幅広く、高校で学習する全ての分野から出題される可能性があると考えておいた方がよいでしょう。
出題は基本的に高校の教科書に記載されている範囲からですが、単純に用語を選べばよいような問題ではなく、選択肢が文章になっているなど、丸暗記しただけではなかなか解答できないような内容も多くあります。また、実験の内容やグラフ・表のデータを読み取る力や分析力・考察力が求められる出題が多いのも特徴です。

受験対策・勉強法

大学入学共通テストの生物では、まんべんなく各分野から出題されるため、やはり教科書の内容は抜けなく覚えることが重要です。うろ覚えではなく、確実な知識としてすぐに出てくるようにしておいてください。苦手分野を作らないことも大切です。
分析力や考察力は一朝一夕に身に付くものではないため、基礎固めができたら実験考察問題やグラフ・表の読み取りが必要な問題にも取り組みましょう。理科は1科目に割ける時間が60分です。大学入学共通テストが近づいてきたら、過去問や模試も活用しながら、時間配分も気にして解くようにしてください。

小論文

傾向分析

島根大学医学部医学科では、個別学力試験の一般選抜では小論文がありませんが、学校推薦型選抜Ⅱと地域枠学校推薦型選抜の第2次選考で小論文が課されています。小論文の配点は学校推薦型選抜Ⅱ・地域枠学校推薦型選抜ともに200点です。
小論文試験は出題された文章などに対して論述式で解答を行う形式で、論理的思考力や物事の判断、分析・考察力や問題解決能力などが評価されます。学校推薦型選抜Ⅱの小論文の試験時間は、2024年度の試験で150分でした。

受験対策・勉強法

島根大学医学部の小論文は2023年度、2024年度ともに問題が2問出題され、それぞれ設問が7問と5問設定されていました。課題文は非公開ですが、医師を目指すに当たって認識しておきたい問題や知識がテーマになっています。
設問1つ当たりの文字数自体は数十文字から100文字程度ですが、医師や研究者を目指す者として要点を押さえ、適切な表現で解答しなければなりません。普段から医学や科学に関連する用語やテーマを押さえ、課題文の文脈を理解して簡潔かつ明確に表現できるトレーニングをしておく必要があるでしょう。

面接

傾向分析

島根大学医学部では、個別学力試験の前期日程や学校推薦型選抜Ⅱなどで面接が実施されています。各志願者に対して面接委員数名で行われ、時間は1人当たり約10分です。合否は大学入学共通テストと個別学力試験、面接を含めた総得点の高い順で決まりますが、同点の場合は面接の得点が優先されます。
面接の配点は60点です。高校時代のことや島根大学医学部の志望動機、医師としての将来像や志望する診療科などがよく聞かれます。他にも島根の印象や特徴、地域医療なども頻出の質問内容です。

受験対策・勉強法

志望動機や島根県の特色、県内の医療問題などについて、面接官を納得させられる解答ができるよう準備しておいた方がよいでしょう。調査票をもとに質問されることもあるため、高校時代のことも、よどみなく説明できるようにしておいてください。
合否は総得点の高い順ですが、同点の場合は面接の得点が高い方を合格としています。ただし面接の評価が著しく低い場合は不合格となることもあるため、話し方や態度にも気を付け、将来医師となる目的意識や意欲もしっかりアピールできるようにしましょう。

島根大学医学部の受験対策についてよくある質問

島根大学医学部の特徴は?

「島根大学医学部では1年次から附属病院での早期体験実習が始まるなど、早いうちから直接医療現場を体験できる体制が整えられています。5・6年次の臨床実習は附属病院も含めて希望する県内70カ所の医療施設から選択できるため、将来の進路を踏まえて実習先が選べるでしょう。
グループ学習によるチュートリアル教育に力を入れている他、学生同士で医療手技を学び合うサークルSCOP(Skill Conquest and Output Program)は、全国医学生BLS選手権大会で毎年上位入賞を果たしています。

島根大学医学部の難易度はどれくらい?

島根大学医学部の難易度は、国公立大学医学部の中ではそう高い方ではありません。しかし、昨今の医学部の人気により、他学部と比べて合格が大変難しくなっている点に留意しましょう。島根大学医学部の難易度は、東京大学理科一類ラインを超えるレベルとなっています。

島根大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればよい?

島根大学医学部に合格するためには、まずは現在の自分の学力を正確に知っておくことが重要です。自分の得意分野を伸ばすとともに、苦手な分野はなくすようにしておく必要があります。
現在の自分に足りない部分を把握するために、模擬試験などを活用するとよいでしょう。学習の到達度や課題が分かったら、ここまで解説してきた勉強法を取り入れつつ、合格に向けて勉強を進めていくことが重要です。

島根大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ

島根大学医学部は入学後の早いうちから実習の機会が設けられ、5・6年次の臨床実習も多数の医療施設から研修先を選べる体制が整えられています。入試は個別学力試験で理科が課されないなど、他大学とは異なる点があります。
島根大学医学部を目指すのなら、合格に向けて早いうちから適切な学習を進めなければなりません。まずは自分の実力を知っておくためにも、医学部進学予備校メビオが実施する模試や学力診断テストを活用してみてはいかがでしょうか。

メビオの新中1中高一貫模試はこちら

学力診断テストはこちら

↓医学部受験一筋!メビオはこちら↓
↓医学部受験のことを詳しく聞くなら↓

個別相談する