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【講師監修】東京医科大学医学部の入試傾向と受験対策・勉強法を解説|医学部予備校メビオ

基本情報

2024/12/27(金)

(最終更新日2025/01/06)

私立大学医学部は学校ごとに入試の出題傾向が異なるため、入試の出題傾向を知り、出題傾向に合わせた十分な対策を取ることが欠かせません。本記事では、東京医科大学医学部の入試情報や科目別の出題傾向や勉強法など、受験に向けて知っておきたい情報を紹介します。

東京医科大学医学部の概要

東京医科大学の前身である東京医学講習所は1916年10月に設立されました。東京医学講習所の礎を築いたのは、学校側との対立により日本医学専門学校(現在の日本医科大学)を同盟退学した約450名の学生達です。その後1918年には長く官界にいた高橋琢也が全私財を投じるとともに、医学界・政財界の有志から援助を受け、東京医学専門学校になります。1946年には現在の東京医科大学に昇格し、現在に至っています。

東京医科大学医学部の入試情報

【所在地】東京都新宿区新宿 6-1-1
【学生数】740名(※2023年5月1日時点)
【公式サイト】https://www.tokyo-med.ac.jp/
【アドミッション・ポリシー】
本学の建学の精神は「自主自学」であり、自主性を重んじた医学教育を実践しています。校是として「正義・友愛・奉仕」を掲げ、ミッションとして患者とともに歩むことのできる医療人を一世紀にわたり育成してきました。
本学では、この建学の精神、校是およびミッションを理解し、高い志をもって医療人を目指す、次のような人を求めています。

  1. 十分な基礎学力を持ち、自ら問題を発見し解決しようとする意欲のある人
  2. 基本的な倫理観と思いやりの心を持ち、利他的に考えることができる人
  3. 礼節を重んじながら自らの考えを他者に伝えるとともに、他者の多様な意見を理解しようとする協調性と柔軟性に富む人
  4. 多様な文化、変容する社会の中での自らの使命を理解しようとする人

【6年間の学費】29,400,000円
【奨学金情報】
東京医科大学医学部奨学金
東京医科大学父母会学資金
丸茂記念育英資金

東京医科大学医学部の試験科目・募集人数・受験料・出願期間、入試日程・会場アクセス、受験者数・合格者数など詳細情報はこちら

東京医科大学医学部合格に向けたロードマップ

高1生

医学部に入るためには高校1年生のうちから以下のことに取り組むことが重要です。
まずは高い学力を身につけるために、授業に真剣に取り組み、定期的な復習を行いましょう。英語や数学に特に力を入れることが必要です。 また、医学に関連する本やウェブサイトを読んで知識を広めることも大切です。 さらに、ボランティア活動や病院見学など医療現場に触れる機会を増やし、医師の仕事や現実を理解することも意義があります。 英語力を向上させるために英会話や英語の読解力を磨くこともおすすめです。

高2生

高校2年生の場合は、以下のことに取り組むことが重要です。
まずは学力向上に注力し、特に英語や数学を重点的に学びましょう。 予習や復習を欠かさず行い、定期的なテストや模試で自己の理解度を確認しましょう。 また、学校の進路指導や受験情報を活用して、医学部受験に必要な科目や内容を把握しましょう。さらに、医療に関連するボランティア活動や研修プログラムに積極的に参加し、医療現場の実践的な経験を積むことも重要です。 英語力を高めるために英会話やリーディングにも時間を割きましょう。最後に将来の進路や大学選びについての情報収集を始め、必要な準備や対策を進めることも大切です。

高3生

高校3年生の場合は、以下に注力することが特に重要です。
まずは受験勉強に集中し、医学部入試に必要な科目や範囲を徹底的に理解しましょう。 過去問題や模擬試験を解いて実践力を養い、苦手分野を克服する努力を惜しまないようにしましょう。また、志望校の出願要件や受験情報を確認し、必要な書類や面接対策の準備を行いましょう。同時に、継続的なボランティア活動や病院見学など医療現場での経験を積み、自身の意志や目的を深めてください。英語力の向上も忘れずに取り組み、英語のリーディングやリスニング、英作文の練習を行いましょう。

東京医科大学医学部の科目別受験対策・勉強法

英語

傾向分析

東京医科大学医学部の英語は、「コミュニケーション英語Ⅰ」「コミュニケーション英語Ⅱ」から出題されます。試験時間は60分で配点は100点です。
東京医科大学医学部の英語の問題は大問5題です。出題構成は発音もしくはアクセント問題が1題、文法や語法などの知識問題が1題、会話文または語句の整序問題が1題、ほか長文2題です。大問5に50語程度の記述問題があるほかは、すべてマークシート方式になっています。読解問題は医療系から人文系、社会系まで幅広い題材からの出題です。

受験対策・勉強法

東京医科大学の英語は、長文が比較的ボリュームが多いことが特徴です。それでいて試験時間は60分と長くはないので、いかに長文に時間を割けるかがカギになります。大問5の長文問題にはかつて、20の選択肢から本文に合うものを6つ選ぶという東京医科大学ならではの出題形式がみられましたが、2022年以降は12の選択肢から4つを選ぶ形式になっています。過去問でこうした形式に慣れておくことが必要です。

数学

傾向分析

東京医科大学の数学は、「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学Ⅲ」「数学A」「数学B(数列、ベクトル)」から出題されます。試験時間は60分で配点は100点です。
東京医科大学の数学は、例年大問が4題出題されています。2020年以降、マークシート方式での解答です。大問1は小問集合で、さまざまな分野から出題されています。また、過去6年では微積分の計算が毎年出題されているので、対策が必要です。高次方程式、ベクトル、極限、2次曲線も高頻度で出題されています。

受験対策・勉強法

東京医科大学の数学は、問題の難易度は高いものの、基本的な問題も出題されているので、幅広く網羅的な学習をしておくことが必要です。制限時間に対して問題量が多めであり、全問マークシート方式であることから、スピーディーかつ正確な計算力が求められます。小問の中には煩雑な計算を求められるものもあるため、捨て問を見極める力も必要です。難問に固執するのではなく、解ける問題を確実に解答していくことが大切なポイントになります。

化学

傾向分析

東京医科大学の理科は化学・物理・生物のうちから2科目を選択し、試験時間は2科目で120分、配点は1科目につき100点です。化学は、化学基礎・化学から出題されます。
化学は大問5題が出題され、マークシート方式での解答です。1問は正誤問題の小問集合で、残り4題は理論、無機、有機、高分子などから出題されます。小問の問題文は長く、他も問題数が多いため、スピーディーな解答が必要です。問題には、難易度の高い問題や煩雑な計算問題も含まれます。

受験対策・勉強法

東京医科大学の化学は、制限時間に対して問題量が多いため、素早く解答しなければなりません。マークシート方式で正解を選択肢から選ぶ方式のため、数字の場合は概算で素早く計算する練習を積みましょう。文字式は単位を意識することで選択肢を減らせることに着目し、マークシート方式に対応した練習をおこないます。大問1の正誤問題は幅広い分野からの複合問題なので、正答するためにはすべての分野について正しい知識を身に付けておくことが必要です。

物理

傾向分析

東京医科大学の理科は化学・物理・生物のうちから2科目を選択し、試験時間は2科目で120分、配点は1科目につき100点です。物理は、物理基礎・物理から出題されます。
東京医科大学の物理は、大問6~8題程度が出題されています。全問マークシート方式での解答で、力学、電磁気、波動、熱力学、原子の全範囲から満遍なく出題されています。近年東京医科大学の物理の難しさは「分量の多さ」「誘導の少なさ」「煩雑な数値計算」によるものです。問題で扱われるテーマは標準レベルの典型的なものが多いです。

受験対策・勉強法

東京医科大学の物理は、表やグラフから読み取った数値をもとに計算をおこなうことが特徴的です。時間内に解き切るためには、普段から数値や文字式の計算に慣れておくことが必要です。2021年度までとは異なり、2022年度からは他の医大の出題形式と同様文字式での計算問題が出題されるようになりました。難問に取り組むより、制限時間を意識した標準レベルの問題演習を繰り返しおこなうことが望まれます。

生物

傾向分析

東京医科大学の理科は化学・物理・生物のうちから2科目を選択し、試験時間は2科目で120配点は1科目につき100点です。生物は、生物基礎・生物から出題されます。
生物は大問3~4題が出題され、マークシート方式での解答です。大問1は小問集合で、複数分野から出題され、細かい知識が問われます。知識問題は教科書的な出題ですが、実験考察問題は初めて見るものがあり、内容を読まなければならないため、時間配分に注意が必要です。問題数は約30問ですが、時間は厳しめに感じられるでしょう。

受験対策・勉強法

東京医科大学の生物は、医学分野からの出題が多いものの、生態系や植物を含めて教科書の全範囲から出題されている傾向です。植物は毎年大問1題が出題されており、分子生物、体内環境、生態系も毎年出題されています。教科書レベルはかなり細かく聞かれるため、図や表、脚注まで注意して学習することが必要です。教科書に加えて資料集までしっかり学んでおきましょう。
選択問題の中に計算結果を問われるものもあるため、正確な計算ができるよう対策しておく必要もあります。

小論文

東京医科大学医学部の小論文は2次試験でおこなわれるもので、試験時間は60分、文字数は400~600字程度です。テーマのある文章を読んで、文章の要約や説明や、意見論述が求められます。

傾向分析

東京医科大学医学部の小論文は、文章の説明をするものや、自分の意見が求められるものがあります。たとえば、2022年には鶴見俊輔の「文章心得帖」が出題され、「紋切型」についての自分の経験や意見が求められました。2018年には菅野仁の「友達幻想」が出題され、同調圧力についての説明と自分の意見が問われています。文章の内容理解を確認するともに、それに関連して自分の考えを聞く問題が多く出題されています。

受験対策・勉強法

小論文の学習は現代文の学習と同様、日本語の読解力を身に付けることが重要です。文章を読みながら、どのセンテンスが重要なのか見極めながら読むことで、要約問題にも対応できるでしょう。また、自分の意見を限られた文字数でまとめる練習も欠かせません。普段から一つの事象について複数意見を聞いたり、それぞれの意見に反論したりする練習をしていくと力が付きます。

東京医科大学医学部の受験対策についてよくある質問

東京医科大学医学部の特徴は?

東京医科大学医学部は「自主自学」を建学の精神としています。その精神を実践するため、2022年度から「柔軟で、多様で、主体的な学び」を後押しする「自由科目」が導入されました。具体的にはリサーチ・コース、海外臨床実習コミュニケーション、USMLE受験準備コース、地域医療リーダーズコースです。2023年度には「自由科目」を「自由な学び系科目」と改名し、将来の外科学の中心となる人物の育成を目指すRoad to Top Surgeonと呼ばれる外科学コースが導入されました。また、グローバルな人材育成を目的として、協定締結した施設との交換留学や海外臨床実習を支援しています。

東京医科大学医学部の難易度はどれくらい?

東京医科大学医学部の難易度は、私立大学の医学部の中では低めの位置付けです。ただし、私立大学医学部の難易度は全体的に高く、理系学部の中では難関とされる早稲田大学・慶応義塾大学の理工学部と同等の偏差値となっています。

東京医科大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?

東京医科大学医学部に合格するためには、自分の得意分野や不得意分野を把握し、抜けや漏れがないように着実な対策を進めていくことが大切です。これまで紹介してきた勉強法を取り入れるほか、模擬試験を随時受けて学習の到達度や課題を知り、受験に向けてしっかりと対策を立てましょう。

東京医科大学医学部の受験対策なら大学別模試の受験がおすすめ

東京医科大学医学部の受験を検討しているなら、入試の傾向を知ったうえで適切な対策を取ることが欠かせません。今後の学習目標を立てるために、本番の入試傾向に沿って出題され、自分の実力の到達度や課題を把握できるメビオの東京医科大学医学部模試を受験してみてはいかがでしょうか。

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