医学部コラム
医学部の人気はなぜ?人気と偏差値は関係するの?
基本情報
2019/09/18(水)
(最終更新日2022/06/30)
目次
1.医学部人気の理由は将来の安定性にある
2.人気のある国公立大学医学部
3.人気のある私立大学医学部
4.関連病院は重要?
5.まとめ
医学部人気の理由は将来の安定性にある
医学部というのは理系の中でも特に偏差値が高く、地方国立大学の医学部ですら偏差値は60後半を維持しており、この傾向は今後も続くと考えられます。
医学部がなぜこれだけ人気があるのかというと、やはり医師という仕事の安定性にあるといえるでしょう。医師は、資格をとってしまえばその後日本の中でも特に高い収入を確保することができ、開業医であれば2,000〜3,000万円程度の年収を確保することができる数少ない職業の一つです。
これだけの年収を確保しながら、医療という景気に左右されにくい業界で、一定の需要がある安定した職業というのは、やはり受験生にとって非常に魅力のある職業といえます。
この人気のゆえ、景気が悪く、就職が難しい時代では特に人気が上がると予想されます。医学部受験を検討する時には、その時々の人気をしっかりと意識することが非常に重要です。人気のある国公立大学医学部
実際に医学部を受験する時には、ある程度医学部の人気の傾向を熟知することが重要で、どのような医学部に人気が集中するのかよく理解しておく必要があります。
国立の医学部と私立の医学部とありますが、一般的に人気があるのは国立大学の医学部です。学費が安いというのは受験生にとって非常に大きな魅力で、6年間で大体350万円程度の費用で学べるというのは大きなメリットでしょう。
また、国立大学の人気を決める要素は歴史・立地・実績によっても変わってきます。旧帝大のような歴史があり、実績もある医学部は非常に人気があり、しかも大帝の旧帝大は立地についてもかなり良い条件が整っています。
実際に大手予備校の偏差値の序列を見ても上位に旧帝大が並び、その後に並ぶ国立大学は立地が良い大学か、実績のある大学が中心になっています。偏差値に関しては東京大学理科1類・理科2類と同程度か、それ以上の偏差値である大学が数多く並んでいます。
岡山大学や横浜市立大学、京都府立医大などは近年研究や臨床治療面でもかなりの実績を挙げており、安定して人気のある医学部です。また、地方国立大学の中には再受験生の受け入れ実績の高さから、再受験生に根強い人気を誇る医学部もあります。各医学部の特徴をよく理解して大学を選ぶのは医学部受験の基本です。しっかりと情報を集めておきましょう。人気のある私立大学医学部
私立の医学部の人気を決めるのは、学費と立地、歴史です。私立大学医学部は偏差値と学費に強い相関があり、私立大学の医学部を受験する時には、学費が下がれば偏差値が上がるという傾向を熟知しておく必要があります。都心部にある慶應大学医学部や東京慈恵会医科大学のように立地が良く歴史もある医学部では6年間の学費が2,000万円程度になっており、近年では昭和大学医学部、順天堂大学、日本医科大学などの医学部も学費をほぼ同程度に抑えてあるため、偏差値が上がっています。
一方で地方の私立大学医学部は、歴史があったとしても費用がかなり高額な事が多く、6年間で3,000万円を超えるような医学部では偏差値がそこまで高くなることはありません。ただし、東北医科薬科大学など特定の大学では、まとまった金額の奨学金を受けられる制度があるため、私立大学医学部では学費と奨学金によく注目しておきましょう。関連病院は重要?
医学部を受験する時によく耳にするのが関連病院の有無です。関連病院が多い医学部は卒後に働く先を確保するのが容易な上に、大学に残り続けたとしても医師として行うアルバイト先を数多く確保できます。
そのため、関連病院が多い大学は人気があり偏差値が高いかというと、実はそういうわけではありません。都心部では東京慈恵会医科大学の人気が非常に高いですが、関連病院の数でいえば、実は他の私立の医大の方が都内に数多くの関連病院を抱えていることが多いです。そのため、関連病院の有無と偏差値はあまり関係が無いといえるでしょう。
関連病院は卒後に重要なポイントになってきますが、受験生にはあまり関係がありません。ただし、卒後まで見越して医学部を受験しようと考える時には関連病院に関する情報をしっかりと集めておきましょう。