医学部コラム
医学部の後期日程の注目ポイントとは?適切な対策で合格を目指そう
受験計画
2019/09/25(水)
(最終更新日2022/06/30)
医学部の後期日程はスケジュールの把握や、傾向の把握が非常に重要になります。医学部の後期日程の試験を勝ち抜くために、後期日程の知識を十分に身につけましょう。
目次
1.後期日程の基本を知ろう
1-1倍率も試験科目も千差万別
1-2受験前の計画を入念に立てよう
2.後期日程の特徴
2-1前期よりも募集人数が多い大学
2-2英語が得意ならこの大学
2-3後期に学力試験が無い大学
3.私大の後期日程を徹底解説
3-1後期日程がある医学部
4.まとめ
後期日程の基本を知ろう
国公立大学・私立大学を問わず医学部に入学するためには、まず試験の特徴を知ることが大切です。しっかりと知識をつけ、大学入試に臨みましょう。
倍率も試験科目も千差万別
医学部の後期日程は数多くの大学で実施されていますが、前期日程と違い大学ごとの特色が色濃く出る試験となっています。特に試験科目と倍率に注目するとその特徴がよくわかります。
倍率も大学により大きく異なります。国公立大学の後期試験では最も倍率の高い佐賀大学が28倍(前期は5.8倍)、最も倍率が低い大学では秋田大学の4.0倍(前期は2.6倍)と大きな開きがあります。また、私大の医学部でも大学により倍率が異なっていて、最も高い大学では、金沢医科大学の一般後期試験が118.7倍(前期は12.5倍)、最も低い大学では近畿大学の一般後期試験が56.5倍(前期は12.9倍)と国公立大学に比べて非常に高い倍率になっています。私大は、前期試験に比べて後期試験の倍率がかなり大きくなるので、受験をするときにはよく情報を集めましょう。
受験前の計画を入念に立てよう
後期日程は大学により倍率・試験科目が大きく異なっているので、受験を考える時には本命大学の受験科目との兼ね合いを考えなければいけません。小論文の有無や集団面接の有無だけでなく、後期日程の試験で出題される大学の試験科目に総合試験のように特別な対策が必要な科目がある場合には特に注意が必要です。
英語の文章は医系論文を出題する大学もあり、ある程度理系の英文に慣れておく必要があります。後期日程の対策を立てるときには試験日程にも注目しなければいけないので、必ず予備校などで指導を受けながら受験校の選定を行いましょう。
後期日程の特徴
後期日程は大学毎の特徴を知ると大学の選定に役立ちます。後期日程の中でも特徴的な大学をご紹介します。
前期よりも募集人数が多い大学
前期日程よりも募集人数が多い大学としてよく知られているのが山梨大学、岐阜大学、奈良県立医科大学です。特に山梨大学は後期日程のみを実施する大学なので募集人員も多く、合格者も100名を超えます。山梨大学は後期の募集人員の多さから、東京大学理科3類、京都大学などの難関国公立大学の前期日程に落ちた学生が受験を検討する事が多い大学なので、受験をするときにはしっかりと学力をつけておきましょう。
後期に学力試験が無い大学
英語が得意ならこの大学
英語が得意な学生に向いている大学もあります。後期日程の内容に自然科学系の英語論文や医系の英語論文に加え面接試験を課す大学がいくつかあり、香川大学や琉球大学、三重大学がこの部類に入ります。英語の学力が高い学生であれば有利に戦う事ができるので、帰国子女や英検やTOEFLなどの英語の勉強を継続していた英語力のある学生にオススメの受験校といえるでしょう。
私大の後期日程を徹底解説
私大の医学部の中でも後期日程を課す大学があります。私大医学部の後期日程は倍率も非常に高く、受験の前に各大学の特徴を理解する必要があります。
後期日程がある医学部
私大の後期日程を実施しているのは埼玉医科大、昭和大、日本医科大、金沢医科大、藤田医科大学、大阪医科大、関西医科大、近畿大学、久留米大学です。3月中に1次試験(学力試験)を行い、その後2次試験を行う大学もあるので、国公立大学との併願もできます。国公立大学の前期日程よりも前に後期日程を行う大学は埼玉医科大学と金沢医科大学の2校のみなので、国公立大学との併願を希望するときには、この2校に注意をしておきましょう。
私大医学部の後期日程の入試では倍率が高くなる傾向があるので、その年ごとの受験者動向を調べながら受験を進める必要があります。どの大学も基本的には学科試験や小論文を課すため、予備校が実施する模擬試験の受験予定者内での順位や、併願校候補に上がる大学の受験者動向を調べるといいでしょう。併願候補として挙がる大学の入試問題が難しくなった場合には、受験予定の大学の合格ラインが変化する事があるので、情報収集が肝心です。