医学部コラム
受験勉強や出願スケジュールをわかりやすく解説!
受験計画
2021/12/29(水)
(最終更新日2022/06/30)
医学部の合格には、正規合格と繰り上げ合格があります。繰り上げ合格があることで、正規合格はできなくても医学部に入学できる可能性が生まれてくるのです。
医学部を受験する場合は繰り上げ合格があることを見越して、志望校を選定することも必要です。この記事では、繰り上げ合格とはどのような仕組みなのか、さまざまな角度から紹介します。
目次
1.受験に向けた年間スケジュールを立てるメリット
1-1.モチベーションが維持できる
1-2.全教科バランスよく学習できる
2.年間スケジュールの例
2-1.【時期別】スケジュールの立て方
2-1-1.4~7月の基礎固め期
2-1-2.8~11月の中間期
2-1-3.12~2月の総仕上げ期
2-2.【科目別】スケジュールの立て方
2-2-1.英語の場合
2-2-2.数学の場合
2-2-3.化学の場合
2-2-4.生物の場合
2-2-5.物理の場合
3.1日のスケジュールを立てるポイント
3-1.「時間」ではなく「やること」を決める
3-2.休憩時間や予備日を入れるとよい
3-3.睡眠時間は削らない
4.出願&受験スケジュールのポイント
5.医学部編入の難易度は?
5-1.受験日(一次・二次)をきちんと把握しよう
5-2.移動日も考慮しよう
5-3.出願は余裕を持って
6.自分のスケジュールで医学部進学をかなえよう
受験に向けた年間スケジュールを立てるメリット
ただ闇雲に受験勉強を進めていくのではなく、受験の日に向けてこれからの1年間、どのように勉強していくかを決めていくことが大切です。なぜ年間スケジュールが大切なのか、そのメリットを説明します。
モチベーションが維持できる
漠然と勉強している状態では、今自分の勉強していることがどのように合格に結びついていくのかわからなくなることがあります。また、受験という長いマラソンの中においてゴールまでどれくらいの位置にいるのかわからなくなることもあるでしょう。そうなると、受験に向けてのモチベーションが下がりかねません。
受験勉強はコツコツとした努力の積み重ねです。しっかりと計画を立てることでゴールが明確になり、モチベーションの維持にもつながるでしょう。
全教科バランスよく学習できる
計画を立てずに勉強していると、つい勉強しやすい得意科目ばかりを勉強してしまい、苦手科目はおざなりになりになってしまうこともあるでしょう。
医学部の入試は科目数が多いため、得手不得手に関わらずどの科目も満遍なく学習しなければなりません。学習計画をきちんと立てることによって、全教科バランスよく学習できます。科目によって基礎固めに必要な時間も異なるため、科目ごとに綿密な計画を立て、計画に沿って確実に学習を積み上げていくことが大切です。
年間スケジュールの例
では、どのようにして年間スケジュールを立てたらよいのでしょうか。国立を受験するのか、私立を受験するのか、既卒生なのか、高校生なのか、受験科目は何かによってもスケジュールの立て方は異なるため、志望校に合わせたスケジュールを立てることが大切です。
ここからは年間スケジュールの例を時期別・科目別に分けて紹介します。何をいつごろやればよいのか、ぜひ年間スケジュールを立てる参考にしてください。
またどの段階であっても、自分の学力や学習の到達度を定期的に測るために、医学部専門予備校などが実施している模試を受験するのをおすすめします。
【時期別】スケジュールの立て方
年間スケジュールの基本は「基礎固めをしっかりしたうえで演習問題に移る」ことです。ただし、科目によっても最適なスケジュールは異なりますので、時期別スケジュールはあくまで目安とし、後述の科目別スケジュールの立て方も参考にしながら自分の計画を組み立てましょう。
4~7月の基礎固め期
基礎がきちんとできていない状態で応用問題を解こうとしても効率が悪いため、まずは焦らずしっかりと基礎固めを行いましょう。基礎を徹底的に理解し、どの大学でも出題される基本問題を確実に得点できる力をつけることが大切です。
また、スケジュールには変更がつきものです。この時期にスケジュールが変更になったときの立て直し方を知っておくと後々役立つでしょう。
8~11月の中間期
中間期には、これまで基礎固めでインプットした知識をすぐにアウトプットできるようにするため、演習問題に取り組んでいきます。基礎的な部分で抜けている事項が見つかったら、そのままにしておかず、すぐに基礎に戻って復習しましょう。抜けている部分を確実になくすように心がけていくことが大切です。
12~2月の総仕上げ期
本格的に志望校の過去問に挑戦していく時期です。大学ごとに入試問題の傾向が異なるため、志望校の試験に合わせて時間配分を把握することが重要になります。直前は新しい問題集に挑戦するよりも、これまで使ってきた問題集を繰り返し解き、確実に自分で解答を導き出せるようにすることがおすすめです。
また複数大学を受験する場合、1月以降は受験ラッシュが続きます。疲労も蓄積してくるので、体調管理を充分にしながら、後期試験まで気を抜くことなく着実に歩みを進めていきましょう。
【科目別】スケジュールの立て方
では次に科目別のスケジュールの立て方を見ていきましょう。ここでは医学部進学予備校メビオのカリキュラムを例に、英語・数学・化学・生物・物理5教科の年間スケジュールを説明します。
英語の場合
英語の場合、概ね8月半ばくらいまでは文法や長文読解の基礎固めをしていくとよいでしょう。英語は積み重ねの科目なので、苦手分野は中学レベルからやり直すことも必要になる場合があります。
8月以降は医学部で頻出の医学・生物系長文問題にも取り組んでいきましょう。専門的な長文は高校の授業ではほとんど扱わないので、何度も繰り返し解くことで慣れていくことが大切です。
数学の場合
最近の医学部入試の数学は、解法の丸暗記では歯が立たない「真の実力」が試される問題が増えています。よって、基礎固めをしたあと、演習問題を繰り返して知識を確実なものにすることが重要です。
メビオでは3~4月の春期講習で高校数学の根幹となる「関数」「式」の基本を学習します。そして、前期は数Ⅱ・Ⅲの微積分を主とした解析系統と、幾何や確率を中心とした系統に大きく分け、単元別に学習していきます。
その後、9月からは演習問題で基礎の抜けを埋めつつ、入試問題演習などで実戦力を強化していきます。
化学の場合
受験科目に化学があるにもかかわらず、苦手としている人も多いのではないでしょうか。メビオの場合、化学の学習は「全体像の把握」→「分野間の関連の理解」→「入試レベルへの応用」の順に進めるのが特徴です。
分野別に説明すると、理論化学の場合は8月下旬ごろまでは徹底して基礎固めです。そしてその後に無機化学の学習を始めることで、そこに登場するさまざまな化学反応の仕組みを理解できる流れを作ります。
有機化学は前期のうちに脂肪族・芳香族化合物分野の基本知識を学び、その後アウトプットを繰り返して知識を身につけていきます。その後高分子化合物を中心とした物質について学習し、冬期以降に総合的な演習を行います。
生物の場合
メビオの生物の学習スケジュールは教科書順ではなく、生徒のモチベーションを引き出すことを第一に考えて組まれている点が特徴です。
春は医学部で最頻出の人体分野から始めてモチベーションを高め、多くの受験生が受験モードになる夏に頻出の「DNA・バイオテクノロジー」を、秋からは進化・系統や生態系などの暗記教科を攻略していきます。
冬はテーマ別の演習問題を繰り返し、本番で確実に得点できる実力をつけていきます。
物理の場合
物理は単に暗記するだけではなく、身の周りの事象と結び付けてイメージしながら覚えたり、公式や法則を覚えるときにそれらが作られた背景まで理解したりすることに努めると盤石な知識となっていくでしょう。
物理は学習量も多いので、高卒生なら秋ごろ、高校生なら冬までにほぼすべての基礎固めを終了することを目標としましょう。メビオのカリキュラムでは夏までに力学と波動を、夏前から秋ごろにかけて熱・電磁気・原子を学んでいきます。
秋以降は基礎の復習や入試問題で実力を養い、年明けあたりから直前講習に入ります。
1日のスケジュールを立てるポイント
長期的なスケジュールを決めることも大切ですが、1日のスケジュールを立てることも大切です。1日のスケジュールが曖昧なままでは、無駄に時間だけが過ぎてしまい、机に向かっている時間が長いわりには、なかなか思うような成果につながらないという状況になりかねません。
受験勉強に使える時間は限られているため、できるだけ効率よく時間を使っていきたいものです。ここからは、1日のスケジュールを立てる際のポイントについて紹介します。
「時間」ではなく「やること」を決める
例えば1時間勉強したとしても、だらだら勉強するのと集中して勉強するのとでは、成果はまったく違ってきます。1日のスケジュールを決める際には、数学2時間、英語2時間などのように時間単位で考えるのではなく、問題集の〇ページから〇ページまでをする、というふうに具体的に勉強する内容を目標として定めることがポイントです。
具体的な目標が決まっていれば進捗状況の把握もしやすく、仮に計画通りにいかなかった場合にも明確な基準を設けて取り戻すことができます。
休憩時間や予備日を入れるとよい
どんなにやる気がある人でも集中力が持続する時間はそれほど長くありません。だらだらと長時間机に向かっていても集中力が落ちてしまうくらいなら、適度に休憩時間を挟んでリフレッシュする方が結果的に長続きするポイントとなります。
また、せっかく計画を立てても思うように進まなければモチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。そのためには後れを取り戻せるよう予備日を設けたり、スケジュール自体が無理のないものであるかを見直したりするのがおすすめです。
睡眠時間は削らない
特に高校生は普段の学校生活もあるため、思うように勉強が進みにくく焦る気持ちから睡眠時間を削って勉強しようとする人もいるかもしれません。しかし、睡眠時間を削って勉強することはおすすめできません。
睡眠時間を削ることで体調不良に陥ったり、眠くて集中力を欠いた状態で勉強したりすることは本末転倒です。睡眠時間をしっかり確保し、スッキリした頭で学習に臨む方が結果的に勉強の効率も上がります。
出願&受験スケジュールのポイント
ここからは、出願と受験スケジュールの組み方について解説していきましょう。スケジュールをうまく組むことで多くの大学を受験することが可能となり、医学部進学の可能性が広げられます。
医学部進学予備校なら毎年の受験情報が蓄積されているため、例えばA大学とB大学の入試日程が同日でも、A大学は午前中の早い時間に試験が終了するので急いで移動すればB大学の入試に間に合う、というテクニックを使って受験のチャンスを増やすこともできます。
医学部編入の難易度は?
医学部編入は一般入試と比べて定員が少ないため、競争率は10~20倍のことが多く、中には50倍を超えることもあるなど狭き門です。学科試験の難易度はおおむね大学受験レベルや大学の教養課程で学ぶレベルと同程度になっています。
難問奇問はほかの受験生も解けない場合が多いので、解ける問題を確実に得点していくことがポイントです。英語は大学受験で求められる英語レベルをはるかに上回る内容が出題される場合もあるため、専門的な対策が必要とされます。
受験日(一次・二次)をきちんと把握しよう
移動日も考慮しよう
所在地が地方にある大学の場合、1次試験会場をより利便性の高い場所に設ける場合もよくあります。自分の住む地域の近くで受験できれば体力的にも金銭的にも負担は軽くなるでしょう。
しかし、2次試験は大学まで出向かなければならない場合もあるため、注意が必要です。受験スケジュールを組む際には移動の日程も考慮しなければなりません。大学の周辺にある宿泊施設は受験シーズンにはかなり早い段階で予約が埋まることもあるため、受験校を決める際に宿泊先の手配も合わせて行うことが必要です。
出願は余裕を持って
出願期間や締め切りを必着とするか消印有効とするかは大学によって大きく異なります。近年はWEB出願を採用している大学も増加傾向です。
ただし、医学部受験の場合は志望理由書などを提出することが求められる場合があります。締め切りギリギリになって慌てないように、提出書類の作成は余裕を持って行っておくことが大切です。
自分のスケジュールで医学部進学をかなえよう
医学部へ進学したいという希望があるなら、来るべき受験の日までの1年間の学習計画を立てるところから始めなければなりません。月ごとの指針を決め、目標はできるだけ具体的に表していくことで進捗度の把握がしやすくなります。
医学部への合格を勝ち取るためには、豊富な受験ノウハウを持つ医学部専門予備校を利用するのがおすすめです。大阪にある医学部進学予備校メビオは、1校舎からの医学部合格者数が2021年で393人と高い医学部合格率を誇っています。365日寮母が常駐している寮があるので、遠方の人でも安心して受験勉強できる環境が整えられています。
どうしても医師になりたい、その夢をかなえるためにも、医学部進学予備校メビオで同じ夢を見る仲間と頑張ってみませんか。