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子どもを医学部に入れるために親がするべきこと

コラム

2022/03/02(水)

(最終更新日2022/06/30)

近年医学部の人気は高止まりしており、医学部入試は非常に狭き門となっているのが現状です。医学部に進学したいという希望を持つ子どもが多くいるのと同時に、子どもを医学部に入れたいと考えるご家族も多いのではないでしょうか。

難関の医学部受験を乗り切るためには、「合格」という同じ目標に向かって、親子で歩んでいくことが大切です。この記事では、子どもを医学部に入れるために親として何をすればよいのか、心構えなどを紹介します。

「医師」という職業に興味を持ってもらうには?

医学部は全大学の中でも限られた学校にしか設置されておらず、医学部の受験は狭き門となっています。医学部は入試科目数が多く、合格を勝ち取るためには高得点を取らなければなりません。そのため医学部をめざすためには長きにわたって受験勉強を継続していくことが必須です。そして、医学部に入学した後も国家試験の合格を目指して在学中の6年間は勉強に勤しまなければなりません。

医師になりたいというモチベーションを維持するためには、明確なゴールのビジョンを持つことが大切です。その前段階として、子どもに医師という職業に興味を持たせるにはどうすればよいのでしょうか。

医師になるメリットを説明する

まずは、医師になるとどのようなメリットがあるのかを親の立場から子どもに説明して理解してもらうことが第一です。受験勉強を経て医学部に入り医師となった暁には、どのような人生が開けてくるのかを子どもにも分かるように説明しましょう。

子どもが自ら医師になることを希望するよう上手に導いていくことが大切です。ここからは、医師になるメリットとして一般的に考えられていることを紹介します。

人から感謝される仕事

医師の仕事は人の命に直結しています。人の健康を守るために働き、命を救ったり病気を治したりする仕事を行いますので、患者さんやその家族から感謝されることも多いでしょう。人から感謝の言葉を直接伝えてもらえる仕事というのは、世間においてそれほど多いわけではありません。

また、医療行為は医師以外できないことが法律で決まっているため、さまざまな場面において重宝がられる立場にもあります。人から頼られたり尊敬されたりする立場でもあり、社会的責任も大きい一方でやりがいが感じられる仕事です。

社会的地位が高く安定している

一度医師免許を取得してしまえば、刑事事件を起こさない限り社会的地位の高さと安定を一生手に入れることができます。高額のローンやハイクラスのクレジットカードの審査にも通りやすいステータスのある職業です。

また働き方も自由度が高く、「勤務医」や「開業医」など働き方を選ぶことも可能です。勤務医であれば、コメディカルとのチームワークのもと、さまざまな症例にあたることで医療スキルを磨くことができるでしょう。開業した場合は経営責任を伴うものの年収も多くなり、自分の理想とする医療を地域の人々に提供することができます。

自分の専門を突き詰めることができる

医学の知識や常識は日々進歩していきアップデートされていきます。そのため、医師になってからも一生勉強を続けていかなければなりません。しかも常に新しいものを見て知識を増やしていくことができるので、勉強が好きな人や向上心のある人にとっては魅力的な仕事だといえるでしょう。

そして、どの科であっても自分が専門とする科の研究や学びを突き詰めていくと、一流の域に達することができる可能性があります。学ぶことが好きな人であれば、医学部入学後に臨床医ではなく研究医をめざす道を選ぶ方法もあります。

実際の医師の話をする

親が医師の場合や知人に医師がいる場合は、医師になることでどのようなメリットがあるのかを子どもに話して聞かせる方法があります。例えば、親が医師の場合は家族間の会話の中にもさりげなく自分が担当した患者さんが元気になって退院していった話などを取り上げるとよいでしょう。こうした話は、受験が現実味を帯びてくる年齢になったときに急に行うのではなく、子どもが小さいうちからでも行うことができます。

身内に医師がいない場合は、医師の書いた書物を読んだり講演で話を聞いたりする機会を設けると、医師という職業を意識する良いきっかけになるかもしれません。

医学に関することを日常に取り入れる

子どもに医師という職業に対して興味を持たせるには、幼い頃から医学に関することを日常生活に取り入れていきましょう。例えば医師が主人公となり医療現場で活躍するドラマやマンガを子どもと一緒に見ることも効果的です。

実際に医師になった人の中には、医療ドラマやマンガが好きでよく見ていたという人も少なくありません。医師が治療に取り組む様子を撮影したドキュメンタリー番組を見せることも、子どもにとっては良い刺激になるでしょう。

オープンキャンパスに行く

オープンキャンパスでは大学の先生だけでなく、その大学に通う現役医学部生とも交流することができます。入試情報や受験勉強の行い方、入学後のキャンパスライフについてなど生の声を聞くことができれば、医学部や医師という仕事に興味を持つかもしれません。

オープンキャンパスは医学部がどのようなところかを自分の目で見て感じられる貴重な機会です。模擬授業を始めとして大学生活をイメージできる多彩なプログラムが用意されているので、オープンキャンパスへの参加を機に医学部へ進学したいと考える人や医師になりたい気持ちが強くなる人もいます。複数の大学のオープンキャンパスに参加すると、大学ごとの特色を感じられることも魅力です。

子どもを医学部に入れるために親ができること3選

子どもを医学部に入れるためには、子ども自身が医学部に入学できるだけの学力を身につけなければなりません。しかし、そのためには親も医学部受験に向けての知識を身につけたり陰ながらサポートをしていったりすることが大切です。

では子どもが医学部受験に勝ち抜くために、親としてはどのようなサポートをしていけば良いのでしょうか。ここからは親が子どもに対してできることを3つ紹介していきます。

親が受験情報を集める

まずは親が医学部受験の現状を知り、最新情報を集めることが大切です。医学部志願者は高止まり傾向にあり、特に私立大学においては競争率が10倍を超えている学校も多くみられます。偏差値も30年前と比べて大きく変化しており、医学部の中では合格しやすいといわれていた私立大学でも、現在では早慶理工学部よりも高い偏差値をマークしておかなければ合格できない状況です。

受験システムも親がよく調べておきたいポイントです。受験校の選択や受験日、試験方法などを親が熟知していることは大きなアドバンテージとなり得ます。また、一般的に高額とされている私立医学部の学費は、地域枠などを利用すれば国公立大学の学費より抑えられる場合もありますので、コスト面についてもリサーチしておくとよいでしょう。

子どもにとって最適な環境を整える

勉強を自分の部屋で行うにしてもリビングで行うにしても、子どもにとって集中できる環境を自宅に整えることは大切な親の役割の一つです。医学部受験に向けては、志望校別の過去問題(赤本)を含む参考書代をケチらないようにしましょう。参考書がなくては勉強を始めることができません。

また難関である医学部入試を勝ち抜くためには、現在の自分のレベルを知ることや弱点の把握、学習計画の見直しを行うことが欠かせません。そのために有益な対策は模擬試験を定期的に受けることです。模擬試験を受けることで偏差値や全国順位、合格可能性など客観的なデータを知ることができます。

予備校に通わせる

医学部の受験科目は多岐にわたっており、試験も非常に難関であることから、合格を手にするためには十分な対策を行う必要があります。医学部の受験対策を効率良く行うためには、予備校に通わせることも有益です。

特に医学部受験に特化した予備校であれば、合格ノウハウや最新の受験情報を持っており、受験校に合わせた対策を行ってくれるなど、医学部合格への良き道しるべとなります。また、共に学ぶ生徒も医学部をめざしているため、互いに切磋琢磨しながら緊張感を持って学習を進めることができるでしょう。

子どもを医学部に入れるうえでの注意点

子どもを医学部に進学させるためには、親も子どもと一緒に受験を乗り越えていく覚悟が必要です。とはいえ、子どもを医学部に進学させたいと考えている親が心得ておいたほうが良い注意点もいくつかあります。

ここからは、子どもを医学部に入れたい人が知っておくべき注意点を紹介します。

親の考えや理想を押し付けすぎない

受験をして大学で学ぶのはあくまで子どもです。あまりに親の理想を押しつけてしまうと、逆に子どもの反感を買い、親子関係がぎくしゃくするきっかけになることもあります。まずは双方でよく話し合いをし、親は子どもの気持ちを第一に尊重し、温かく見守り応援していくことが大切です。

子ども自身が医学部に進学したいという強い思いを抱かなければ、モチベーションを維持できません。

子どもにとって頼れる存在に

受験のなかでも難関といわれる医学部受験をする子どもは、受験勉強をする中でかなりのストレスを抱えていることでしょう。子どもにとって、気兼ねなく話をすることができる親の存在は大きなものです。いつでも子どもの悩みや相談を受け入れることも子どもを医学部に入れるために親ができることの一つです。

試験日が近くなると子ども以上に緊張してしまう親もいますが、どんと構えて子どもの緊張を取り、子どものメンタルケアに努めましょう。

子どもを医学部に行かせたいなら

子どもを医学部に行かせたいなら、子どもの自主性に任せるだけでなく、親も陰で子どもをサポートしていくことが必要です。子どもがモチベーションを維持しながら受験まで走り続けられるよう、できることは行い、見守っていきましょう。
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