医学部コラム
創立120周年「岩手医科大学」医学部受験
大学編
2019/01/07(月)
(最終更新日2022/06/30)
3大学合同入試説明会を終えて
去る2018/12/2メビオでは金沢医科大学、岩手医科大学、愛知医科大学の3大学合同入試説明会を実施しました。その内容のダイジェストを報告しましょう。
今回は岩手医科大学です。
目次
1.岩手医科大学
1-1.岩手医科大学の紹介
1-2.岩手医科大学のここ3年の入試状況
2.2019年度一般入試について
岩手医科大学
岩手医科大学の紹介
岩手医科大学は明治30年開設の私立岩手医学校を元にしており、私立大学の中でも古い大学の一つです。2017年には創立120周年を迎えました。
医学教育の特徴
- 学則第一章第一条に「誠の人間を育成する」とあり、それに基づいて種々の教育を行っています。例えば1年次には、地域医療見学研修というのがあり、問題点を事前に調査、ディスカッション、地元でのインタビューも経験して発表してもらいます。
- 看護・介護施設体験実習もあります。
- 2、3年次には救急医療体験実習があります。救急センターの当直体験や救急車体験乗車もあります。
- 3年次の地域医療研修を経て、6年次には医歯薬、3学部合同症例検討セミナーを受講してもらいます。これは各学部の特徴を生かして問題解決を図り、チーム医療の意義を確認するものです。結果、医師国家試験の取得率は卒業生全体の99.2%に達しており、入学者のほとんどが医師免許を取得しています。
岩手医科大学のキャンパス
内丸キャンパスと矢巾キャンパスの2つです。内丸キャンパスには日本で8番目の岩手県高度救急医療センターや循環器医療センターがあります。矢巾キャンパスは新しいキャンパスで、学部ごとの教育・研究棟はありません。全学部同一の建物で学びます。多様な自習スペースも自慢です。
キャンパス内には学生寮
医学部一年生は全寮制です。全て個室で他学部の生徒を含む12名で一つのユニット(共同スペースに各個室が接続したもの)を使います。矢巾キャンパスには現在、矢巾新病院を建設中で、2019年9月に開院予定です。
岩手医科大学の臨床・研究の成果
日本初の角膜移植、日本初の脳卒中救急搬送、世界初の人工サーファクタント開発・実用化などがあります。
岩手医科大学のここ3年の入試状況
2016年度 |
3,540名 |
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2017年度 |
3,621名 |
2018年度 |
3,350名 |
2016年度倍率 |
16.3倍 |
2017年度倍率 |
18.7倍 |
2018年度倍率 |
17.5倍 |
2018年度をもう少し詳しく説明しますと、一般入試と推薦入試を合わせて志願者が3,477名、受験者3,379名、合格者は216名でした。この数字は30 名の推薦入試合格者を含みますから、一般入試だけの合格者は定員90名に対して186名です。正規合格者を135名発表しましたから、補欠繰り上がり合格者は51 名と言うことになります。 |
志願者 |
男性66.4%:女性33.6% |
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合格者 |
男性72.0%:女性28.0% |
入学者 |
男性73.3%:女性26.7% |
志願者 |
現役16.5% |
---|---|
合格者 |
現役13.4% |
入学者 |
現役15.0% |
現役生が少ない、多浪生が多いことが特徴です。 |
一次試験 |
本学6.2% |
---|---|
二次試験 |
本学7.3% |
合格者 |
本学8.6% |
データーで示したとおり、「2次試験は本学で受けた方が良いですか?」と良く聞かれますが、そんなことはありません。合格者の出身地をみると東京が多いのですが、現在の在学者には47都道府県全ての出身者がいます。 |
2019年度一般入試について
1次試験はセンター試験3日後の2019/1/23です。大阪会場は、大阪ガーデンパレス、TKP新大阪カンファレンスセンター、新大阪ブリックビルの3箇所で、この順に受験番号順で決まります。
2次試験は2019/2/1または2019/2/2のどちらか選択で、本学、東京以外に大阪会場(大阪ガーデンパレス)ができました。これは東京会場を選択する受験生が多く、運営が厳しくなってきたため、受験生を分散させたいためです。2次試験の面接は1人当たり15分程度で、受験番号順です。受験番号が速ければ面接が早く終わります。
1次試験での大きな変更点は、理科の時間が2科目90分だったのが2科目120分になること、および配点が75点×2だったのが100点×2になることです。マークシート方式に変更になってから理科の点数が悪かったとのことのですが、これで改善できると考えています。
尚、小論文は1次試験で書きます。段階別評価です。