医学部コラム
中部地方の医学部まとめ(国立・公立・私立)
基本情報
2023/02/09(木)
(最終更新日2023/02/09)
中部地方の国立大学医学部
新潟大学医学部
所在地:新潟県新潟市中央区旭町通一番町757
公式サイト:https://www.med.niigata-u.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):97.0%
6年分の学費:349万6,800円
特色:新潟大学医学部は1869年に施薬院と種痘所がお寺に設けられたところからスタートし、大正時代に入って官立新潟医科大学となりました。1923年に発生した関東大震災時には、救護班を結成して上京した歴史があります。
現在の医学部医学科にも「医学を通して人類の幸福に貢献する」という教育理念に、その志は受け継がれています。新潟大学医学部ではグローバルな視点を持つ医師を育成するため国際交流に力を入れるとともに、米国医師国家試験(USMLE)対策も行っているなど、国際基準を満たす医学教育が特徴です。
富山大学医学部
所在地:富山市杉谷2630番地(杉谷キャンパス)
公式サイト:http://www.med.u-toyama.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):94.2%
6年分の学費:349万6,800円
特色:富山大学医学部は1975年に設置された富山医科薬科大学が前身です。2018年には北陸3県で始めて、日本医学教育評価機構の分野別評価で国際基準に適合されているとの認定を受けました。
富山大学医学部は脳科学領域で世界トップクラスの研究を行いながら、多職種連携教育に力を入れ、東西医学の融合を追求しているのも大きな特徴です。附属病院には和漢診療科が設けられ、臨床の現場でも実績を上げています。2年次には和漢医薬学入門があり、学生も西洋医学とは違った角度で医学を捉える機会が与えられています。
金沢大学医薬保健学域医学類
所在地:金沢市角間町
公式サイト:https://www.med.kanazawa-u.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):91.0%
6年分の学費:349万6,800円
特色:金沢大学では医学部医学科とはいわず、学域学類制を取り、医薬保健学域医学類の名称を用いています。歴史は古く、1862年に開設された金沢彦三種痘所が起源です。
医学類を含む4つの学類が連携するコメディカル教育により、人間性豊かなメディカルスタッフの育成に力を入れています。研究医の育成ではメディカルリサーチトレーニング(MRT) プログラムが設けられ、学類・大学院一貫のMD-PhDコースで基礎医学系の研究分野を極めることも可能です。
福井大学医学部
所在地:吉田郡永平寺町松岡下合月23-3(松岡キャンパス)
公式サイト:https://www.med.u-fukui.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):97.2%
6年分の学費:349万6,800円
特色:福井大学医学部は1980年に福井医科大学として開学し、その後2003年に福井大学と統合されました。「愛と医術で人と社会を健やかに」という理念を掲げ、最新の医学知識や技術、グローバル社会で活躍できる能力だけではなく、人命を尊重する信条も大切に考えています。地域のニーズに対応するため、地域医療や救急・緊急被ばく医療に特化したカリキュラムも特徴的です。
さらに福井大学医学部では感染症のパンデミックに対応できる人材養成事業や、アレルギー疾患に対応できる専門医の育成にも力をいれています。
山梨大学医学部
所在地:山梨県中央市下河東1110番地
公式サイト:https://www.med.yamanashi.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):95.6%
6年分の学費:349万6,800円
特色:1978年に山梨大学構内に開学した山梨医科大学は、2002年に山梨大学と統合されました。「国民の健康を支える医療人育成」を医学部のキャッチフレーズとして掲げています。
1年次から市中病院で早期臨床体験が行われ、医師としての倫理観を養い、モチベーションを向上させます。独自の大学病院連携事業(FUJIYAMA-NET)により、病院・臨床と連携した質の高い卒前臨床教育や、卒業生を対象とした職臨床研修プログラムが充実しているのも特徴です。研究者を目指す学生には、研究医養成プログラム「ライフサイエンスコース」が整備されています。
信州大学医学部
所在地:長野県松本市旭3-1-1
公式サイト:https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):96.1%
6年分の学費:349万6,800円
特色:信州大学医学部は1929年に設立された松本市立病院附属看護講習所が母体となっています。その後1944年に松本医学専門学校、1949年には信州大学になりました。2002年度に医療技術短期大学部が保健学科として医学部に統合されたことで、合同授業や4年次の合同チーム医療演習が行われるようになり、チーム医療の学修機会も充実しています。
医学部と附属病院の協力によって医学教育研修センターが設けられ、一貫した医学教育の実施と地域医療の推進も可能になりました。国際交流も盛んに行われ、クリニカルクラークシップは海外研修プログラムも用意されています。
岐阜大学医学部
所在地:岐阜市柳戸1番1
公式サイト:https://www.med.gifu-u.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):94.6%
6年分の学費:349万6,800円
特色:岐阜大学医学部は1944年に開校した岐阜県立女子医学専門学校を前身とし、2020年には名古屋大学との法人統合により国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学医学部となりました。国立大学の医学部としては早期にチュートリアル教育を導入し、6年一貫のカリキュラムが充実しています。「先進的研究と地域医療の推進に基づいた人材育成」を医学部憲章として掲げ、チュートリアル選択コースでは、地域医療現場での実習も可能です。2021年には全国共同利用施設として「医学教育開発研究センター」も設置されました。
浜松医科大学医学部
所在地:静岡県浜松市東区半田山一丁目20番1号
公式サイト:https://www.hama-med.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):99.2%
6年分の学費:349万6,800円
特色:1974年に設立された浜松医科大学は医療の高度化や専門化が進む現代にあって、研究面では光医学研究の分野で実績を持つ大学です。地域企業とも連携しながら、光医学研究のリーダーや光医学の要素を持った医療人の養成に力を入れています。
一方で豊かな人間性や共感力、コミュニケーション力を身につけるための教育や、卒業時に英語で討論ができることを目指し英語教育に特化しているのも特徴です。奇数学年には全員がTOEICを受験し、英語でのカンファレンスやプレゼンテーションを行うなど、6年間を通して英語教育が充実しています。
名古屋大学医学部
所在地:愛知県名古屋市昭和区鶴舞町65番地
公式サイト:https://www.med.nagoya-u.ac.jp/medical_J/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):97.3%
6年分の学費:349万6,800円
特色:名古屋大学医学部は1871年に元町役所に設置された仮医学校から続く、歴史のある医学部です。医学や医療のリーダーには広い視野と深い洞察力が不可欠との考えから、2022年にはカリキュラムを一新しています。早期に専門医学を学べる体制を整えるとともに、高学年でもリベラルアーツを学べるようになりました。
異分野融合を進めた研究や、世界8カ国の大学医学部とも共同で教育や研究を行うなど、国際的な人材育成も強みです。研究者を志す学生向けには研究室に所属できる学生研究会があり、若手のバックアップ体制が整っています。
中部地方の公立大学医学部
名古屋大学医学部
所在地:名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1
公式サイト:https://www.nagoya-cu.ac.jp/med/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):99.0%
6年分の学費:344万6,800円(名古屋市住民等)、354万6,800円(その他の者)
特色:名古屋市立大学医学部は1943年に名古屋市立女子高等医学専門学校として発足しました。2007年以降は総合教育センターの設置や市中病院の医師に臨床教授や臨床准教授に就任してもらうなど、教育体制の充実を図っています。名古屋市立大学病院とともに東部医療センターおよび西部医療センターも附属病院とし、県内に臨床実習協力病院も多数ある恵まれた環境です。
医療系3学部の連携チームによる「医薬看連携地域参加型学習」が1年次にあり、入学後の早い時期からチーム医療を体験できます。
中部地方の私立大学医学部
金沢医科大学医学部
所在地:石川県河北郡内灘町大学1丁目1番地
公式サイト:https://www.kanazawa-med.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):90.4%
6年分の学費:3,950万円
特色:金沢医科大学は1972年に設立された、北陸地方で唯一の私立大学の医学部です。建学の精神で「良医を育てる」と掲げているように、サイエンスとしての医学や医療技術だけに注目するのではなく、「医の心」にも目を向けた心の教育も大事にしています。
アクティブラーニングを重視し、学生サポートも充実しています。医療プロフェッショナリズム入門の一環として救急車同乗体験実習を行うことで人の命を守る医療の現場を経験させるなど、体験的学習を重視したカリキュラムもユニークです。
愛知医科大学医学部
所在地:愛知県長久手市岩作雁又1番地1
公式サイト:https://www.aichi-med-u.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):94.1%
6年分の学費:3,420万円
特色:1972年に開学した愛知医科大学では、附属病院の救命救急センターが1996年に愛知県初の高度救命救急センターに認定され、ドクターヘリの基地病院にもなっています。さまざまな分野の拠点病院としての役割も担い、ハイブリッド手術室を備えるなど、高度な専門医療を支える設備も充実しています。
学内に災害医療研究センターの開設、文部科学省の感染症人材育成事業に選定されるなど、新時代の医療ニーズに応える教育の環境も貴重です。カリキュラムでは1年次から医療人としての教育や多職種連携演習などが行われます。
藤田医科大学医学部
所在地:愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98
公式サイト:https://www.fujita-hu.ac.jp/
医師国家試験合格率(2022年実績・新卒者のみ):96.5%
6年分の学費:2,980万円
特色:藤田医科大学医学部はアセンブリ教育(専門職連携教育)に力を入れており、1年次からコミュニケーションを身につけ、2年次ではチームワークを学びます。3年次以上で患者中心の考え方、4年以上で職種間の連携を身につけられるようカリキュラムが組まれています。
附属の大学病院は高度救命救急センターの指定を受け、特に広範囲熱傷や指肢切断、急性中毒などに対する医療で評価の高い病院です。総合的なスキルが求められるER実習も行われています。
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