広島大学医学部は、広島に原爆が投下された1945年に広島県立医学専門学校として設立されました。1952年に広島医科大学（新制）が開学し、1953年に国立大学として認可されています。広島の復興・発展と共に発展した中国・四国地方有数の医学部といえるでしょう。

広島大学医学部は、医師を目指す医学科と看護師・理学療法士・作業療法士を目指す保健学科の2つの学科で構成されています。

キャンパス所在地	広島市南区霞1-2-3
URL	https://www.hiroshima-u.ac.jp/med
6年間の学費	349万6,800円
医師国家試験合格率（2021年度新卒・既卒含めた実績）	90.3％

医学部では5年次から実際の患者さんの診察をしながら医学的知識や技能を身に付けるための臨床実習に入ります。前提として、4年次に受ける共用試験で医学的知識や診察技能レベルが一定水準を満たしていることを認められなければなりません。

臨床実習に入る前の実習入門プログラムで、患者への接し方や基本的診察技能を学んだ後に、少人数のグループごとに各診療科を回る臨床実習が行われます。外科系の診療科ではスタッフと同様に手指の医学的消毒を行い、手術室に入り、手術現場を見て自らも手で触って学び、医師になるための経験を積みます。

医療現場では、急病やけがなどにより救急車で搬送された患者の救命にあたるケースがよくあります。医療行為は医療機関だけでなく、救急車の中でも行う必要があります。将来医師になることを目指している人は、そうした緊急時の対処法を十分に学んでおくことが必要です。

広島大学医学部では広島市消防局の協力を得て、5年次からの臨床実習に学生が救急車に同乗する実習を取り入れています。病気やけがなどで救急要請が出た場合に救急隊員と共に救急車に同乗し、搬送先の医療機関に到着するまでの救急疾患の対処法や、救急医療システムを実地に体験して学ぶことが目的です。

MD-PhDのMDとは医学部を卒業した人、PhDとは医学部の大学院博士課程を修了した人の意味です。一般的に、大学を卒業する際に医師国家試験を受験して合格し、2年の初期研修を受けた後に大学院に進学する人がほとんどであるため、大学院に進学できるのは早くて26歳です。

しかし、広島大学医学部では、基礎医学など研究医を志す人を対象として、大学卒業以前に博士号を取得できるコースが用意されています。4年生までは他の学生と同様に学び、5年目に大学院に進学して4年間研究に勤しみ、博士号を取得した後に学部5年生に復学するシステムです。医師国家試験はその後2年間の臨床実習を受けた後に受験できます。通常よりも早く大学院での研究をスタートできることがメリットです。

◎2021/12/15(水)時点でのデータ

大学入学共通テスト

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