どこを切り捨て、補い、伸ばすか? 戦略的指導で入試へ送り出し、合格。
C君の場合(2015年卒)
高知大医学部進学。
他に、金沢医科大合格。
理数科目に抜群の潜在能力を秘めたC君。しかしC君が高知大合格という快挙を達成するまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。苦手の英語は入会当初、中学レベルも危うい状況で「その場での理解力は高いが、知識が皆無」でした。理数科目でも「理解度は高いが、定着の努力が足りない、計算が複雑になると簡単にあきらめる」、「式を適当に書く、問題文をきちんと読んでいない」といった悪癖が目立ちました。メビオではまず、極端に英語が弱いC君のために、特別なクラス設定をとりました。基本は最上位クラス、英語だけ初心者クラスに合流する、というものです。
英語でまず教えたことは、ノートの取り方、課題への取り組み方、そして単語や熟語の覚え方でした。復習テストは最初のうち毎回のように再テストになりましたが、その都度講師たちはC君の分からないところや復習の仕方を指導して、C君も少しずつ勉強のペースをものにしていきました。得意科目の数学や理科も、トップクラスの生徒たちと競い合うなかで、前述の欠点を少しずつ改善していくことができました。ただ、どの科目でも大きな障害になっていたのは尋常ならざる睡魔でした。
着実に勉強の仕方をマスターし、さらにはセンター試験に向けて力をつけてきた英語でも最後の課題はそこにありました。「大問を分けてやるとできるのだが、通して時間が長くなると眠くなり解けなくなる。集中力が持つのは10分まで」。眠くならない方策を講師共々考えてやってみたのですが、なかなか大きな改善にはつながりませんでした。なんとかセンター本番は耐え切って8割5分弱。 C君としては努力して伸ばしてきた英語も二次試験に使いたかったようですが、出願は英語のない高知大に決め、理数に照準を合わせて取り組みました。実は数学でも、英語に時間を割いてきたため、本格的な論証力、記述力にまだまだ弱いところがありました。
担当した各科の講師は高知大の出題傾向を徹底的に分析し、C君も残された時間のすべてを費やして迷うことなく仕上げに取り組みました。そして迎えた合格発表の日。後期試験に向けて英語の授業を受けている最中の合格通知でした。「結局英語を使わないことになりました」と語ったC君。でもきっと苦手なことから逃げずに努力したからこそ、こうしたうれしい結果につながったのでしょう。