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1月24日 川崎医科大学 一般入試の講評

1月24日 川崎医科大学 一般入試の講評

入試

メビオ講師コラム

2016/01/25(月)

1月24日 川崎医科大学の一般入試が行われました。この日は西日本を中心に数十年に一度という寒波が襲来。川崎医科大学のある倉敷では積雪こそありませんでしたが、入試が行われている朝から夕方までずっと氷点下のとても寒い1日でした。新幹線も大きくダイヤが乱れ、試験のあと、移動が大変だった方もおられるのではないでしょうか?

川崎医科大学の入試問題についてメビオの講師による講評がまとまりました。

総評
志願者数が1564名で昨年の1698名より134名減。合格最低点は昨年が245点(英語100数学100理科150の350点満点)7割ちょうどだったが、今年は数学が難しい分、最低ラインは下がるだろう。

英語
形式については、大問3が2部に分かれた以外は昨年と変化無し。大問1の文法は前 置詞中心で選びにくいものが増えた。やや難化。大問4の長文は読みやすい英文で昨 年度よりは選択肢の作りも素直なものが多く得点しやすい。全体としては昨年並み。 英語としては7割5分が目標。

数学
1 対数と整数からなる小問集合。新課程の分野である整数が出題された。ユークリッドの互除法などの典型題の練習をキチンとしてきたかで差がつくだろうが、2番、3番に比べると易しい。ここで高得点が欲しい。

2 複素数平面のかなり本格的な問題が出題された。新しい分野だが毛嫌いせず、しっかり勉強しておかないと対応できない。最初にβを極形式で表すことができないと致命的。

3 まず題意がとれるかどうか、次に Xn の一般項が出せるかどうか。この2点で大きく差がつきそう。これらを突破出来れば、積分の計算自体はさほど難しくはない。最後の極限は、Vn が公比 1/2の等比数列と見破れると早いが、少しハードルが高いか。

【まとめ】新課程ならではの内容が多く含まれるセットだった。去年同様、得点しにくい出題で、全体で6割とれれば上出来である。

物理
例年よりかなり難しくなった。素粒子の分野などは受験生が苦手にしている分野なので正答するのは難しいだろう。また、選択肢から正答を選ぶのに時間が掛かりそうなものも何個かあり、時間的に苦しい。6割5分程度あれば勝負できるだろう。

化学
例年通り難問はないが、引っかけ問題と思われる問題もいくつかあり、また問題量も多いので全問正解するのは難しい。最後の糖の問題などは文をしっかりと読めば全く難しくないのだが、長い文章を速く正確に読むのが苦手な受験生には難しいかもしれない。2014年度の油脂の問題なども同じような出題であり、出題者の意図が見て取れる。正規合格には 85% 欲しいところだが、8割でも合格圏内だろう。

生物
昨年同様、幅広い分野からの出題だった。計算問題は完全に姿を消し、考察問題もほぼなく、知識重視の傾向がさらに強まった。ところどころ細かい知識を問う問題や、積極的に答えを決定しにくい問題があり、問題数も多いため、全体的には基本的な知識をいかに正確に素早く運用できたかで差が付いただろう、75~80%はとりたいところ。