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【講師監修】近畿大学医学部の入試傾向と対策ガイド|2026年度入試対応|医学部進学予備校メビオ

基本情報

2023/08/01(火)

(最終更新日2025/11/26)

2025年11月に医学部と附属病院の新キャンパス移転を控え、ますます注目が集まる近畿大学医学部は、西日本において高い人気を誇る私立大学医学部です。合格を勝ち取るには、大学の特色や入試の全体像を正確に把握し、科目ごとの出題傾向に基づいた対策を立てることが不可欠です。

この記事では、2026年度入試へ向けて、近畿大学医学部の入試制度、科目別の傾向と対策、そして合格までのロードマップを解説します。

目次

1. 2026年度 近畿大学医学部入試の概要
 1-1. 選抜方式の一覧
 1-2. 各選抜方式の詳細(出願資格・配点・試験内容)
 1-3. 過去5年間の入試データから見る難易度と合格最低点の推移
2. 【科目別】一般選抜(前期)の出題傾向と対策
 2-1. 英語: 医療系長文と多様な設問形式への対応力が鍵
 2-2. 数学: 時間との戦い!計算速度と正確性が高得点の鍵
 2-3. 物理: 読解力と情報処理能力が問われる長文問題
 2-4. 化学: 標準知識の応用力と初見問題への対応力が問われる
 2-5. 生物: 知識の正確なアウトプットと考察力が試される
 2-6. 総合分析: 2025年度入試の総括と合格への戦略
3. 【二次試験】小論文・面接を突破する秘訣
 3-1. 小論文対策:短時間で説得力のある意見を構成する秘訣
 3-2. 面接対策:頻出質問で問われる「考え方」を伝える表現力
4. 【学年別】合格へのロードマップ
 4-1. 高校1年生:学習習慣の確立と基礎学力の徹底
 4-2. 高校2年生:苦手分野の克服と応用力の養成
 4-3. 高校3年生・既卒生:総仕上げ期こそ、盤石な基礎固めを
5. 近畿大学医学部の基本情報
 5-1. 大学の沿革と教育方針
 5-2. アドミッション・ポリシー
 5-3. 学費と奨学金制度(2026年度入学生向け)
 5-4. 所在地・アクセス・学生数
6. 受験に役立つ追加情報
 6-1. よくある質問(FAQ)
  6-2. 近畿大学医学部に合格した先輩の体験談
7. まとめ

1. 2026年度 近畿大学医学部入試の概要

近畿大学医学部では複数の選抜方式が用意されており、それぞれ出願資格や試験内容が異なります。

※本記事に掲載する情報は2026年度入学試験要項に基づきますが、出願の際は必ず大学が発行する最新の公式要項をご確認ください。

1-1. 選抜方式の一覧

2026年度入試では、主に以下の選抜方式が実施されます。

  • 一般選抜
    • 前期
    • 後期
  • 大学入学共通テスト利用方式
    • 前期
    • 中期
    • 後期
  • 医学部地域枠選抜(認可申請予定)
    • 地域枠【一般前期型】(大阪府・和歌山県・静岡県)
    • 地域枠【一般後期型】(静岡県)

なお、本記事は一般選抜に関する内容が中心です。学校推薦型選抜については、以下の記事をご参照ください。
https://www.mebio.co.jp/medical_column/archives/180

1-2. 各選抜方式の詳細(出願資格・配点・試験内容)

各選抜方式の具体的な内容を解説します。なお、近畿大学の独自試験では、選択科目間の難易度差による不公平をなくすため、「中央値補正法」による得点調整が行われます。

一般選抜(前期・後期)

【出願資格】
次のいずれかに該当する者。

  1. 高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者、および2026年3月卒業見込みの者。
  2. 高等専門学校の3年次を修了した者、および2026年3月修了見込みの者。
  3. 本学で出願資格を認定した学校を卒業した者、および2026年3月卒業見込みの者。
  4. 学校教育法施行規則第150条の規定により、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者、および2026年3月31日までにこれに該当する見込みの者。

【試験科目・配点】

試験 教科・科目 試験時間 配点
一次試験 理科:「物理基礎・物理」「化学基礎・化学」「生物基礎・生物」から2科目選択 120分 200点
  数学:「数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列)・数学C(ベクトル)」 60分 100点
  外国語:「英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ・Ⅲ、論理・表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」 60分 100点
二次試験 小論文:与えられた主題について論述 40分 段階評価
一次試験 面接:個人面接(1人10分程度) - 段階評価

【日程】

  出願期間(消印有効) 一次試験日 二次試験日
前期 2025年12月16日~2026年1月22日 2026年2月2日 2026年2月15日
後期 2026年2月2日~2026年2月25日 2026年3月4日 2026年3月13日

大学入学共通テスト利用方式
【出願資格】
一般選抜の出願資格(1~4)のいずれかに該当し、かつ2026年度大学入学共通テストで本学が指定した教科・科目を受験する者。

【試験科目・配点】

方式 教科・科目 配点
前期 外国語: 「英語」(リスニングを含む) 100点
数学: 「数学Ⅰ、数学A」「数学Ⅱ、数学B、数学C」 200点(各100点)
理科: 「物理」「化学」「生物」から2科目 200点(各100点)
中期 外国語: 「英語」(リスニングを含む) 100点
国語/数学: 「国語」(近代以降の文章)、「数学Ⅰ、数学A」から高得点1科目 100点
理科: 「物理」「化学」「生物」から2科目 200点(各100点)
後期 外国語: 「英語」(リスニングを含む) 100点
国語/数学/理科: 「国語」(近代以降の文章)、「数学Ⅰ、数学A」、「物理」、「化学」、「生物」から高得点2科目 200点(各100点)

【二次試験(全方式共通)】

教科・科目 試験時間 配点
小論文:与えられた主題について論述 40分 段階評価
面接:個人面接(1人10分程度) - 段階評価

【日程】

方式 出願期間(消印有効) 二次試験日 合格発表日
前期 2026年1月3日~1月16日 2026年2月15日 一次: 2月11日, 二次: 2月25日
中期 2026年1月3日~1月29日 2026年2月15日 一次: 2月11日, 二次: 2月25日
後期 2026年2月2日~2月25日 2026年3月12日 一次: 3月8日, 二次: 3月19日

医学部地域枠選抜(認可申請予定)

大阪府・和歌山県・静岡県の地域医療に貢献する医師の養成を目的とした入試制度です。

【募集人員】

  大阪府 和歌山県 静岡県
一般前期型 1名 1名 6名
一般後期型 - - 4名

【試験科目・配点】

  • 一次試験: 理科2科目(200点)、数学(100点)、英語(100点)の合計400点満点
  • 二次試験: 小論文(段階評価)、面接(段階評価)

【重要事項】

  • 併願: 複数地域への出願はできません。一般前期型は一般選抜・前期と、一般後期型は一般選抜・後期との併願が可能です。
  • 選抜方法: 一次試験合格者に二次試験を実施し、成績および調査書・地域枠志望理由書等を総合的に判定します。地域枠で不合格となった場合でも、一般選抜(前期または後期)の一次試験合格最低点を超えていれば、一般選抜の対象となります。
  • 入学辞退: 合格した場合、いかなる理由があっても入学を辞退できません。

1-3. 過去5年間の入試データから見る難易度と合格最低点の推移

近年の入試結果を方式別に見ていきましょう。

一般選抜(前期・後期)

年度 区分 志願者数 受験者数 一次合格者数 二次合格者数 一次合格最低点/満点
2025 前期 1548 1479 229 107 251 / 400
後期 793 671 42 5 260 / 400
2024 前期 1946 1846 237 105 250 / 400
後期 735 614 51 7 237 / 400
2023 前期 1522 1426 228 108 213 / 400
後期 686 557 50 13 230 / 400
2022 前期 1496 1397 218 104 214 / 400
後期 534 444 45 13 222 / 400
2021 前期 1648 1494 223 96 233 / 400
後期 722 593 47 14 242 / 400

地域枠選抜

年度 区分 志願者数 受験者数 一次合格者数 二次合格者数 一次合格最低点/満点
2025 前期 大阪府 48 47 6 2 241 / 400
前期 和歌山県 23 23 4 1 221 / 400
前期 静岡県 78 77 15 6 221 / 400
後期 静岡県 158 145 18 7 235 / 400
2024 前期 大阪府 33 31 6 3 210 / 400
前期 奈良県 30 30 6 2 224 / 400
前期 和歌山県 19 18 5 2 195 / 400
前期 静岡県 86 82 15 6 217 / 400
後期 静岡県 105 90 17 4 195 / 400
2023 前期 大阪府 39 38 6 3 198 / 400
前期 奈良県 34 33 5 2 198 / 400
前期 和歌山県 18 18 5 2 191 / 400
前期 静岡県 73 70 12 5 197 / 400
後期 静岡県 102 93 17 5 217 / 400
2022 前期 大阪府 28 28 6 3 194 / 400
前期 奈良県 32 31 5 2 191 / 400
前期 和歌山県 31 31 5 2 191 / 400
前期 静岡県 77 72 12 6 198 / 400
後期 静岡県 95 85 14 6 212 / 400
2021 前期 静岡県 87 81 9 2 225 / 400
後期 静岡県 62 58 17 3 205 / 400

大学入学共通テスト利用方式

年度 区分 志願者数 一次合格者数 二次合格者数
2025 前期 590 106 29
中期 249 54 21
後期 152 38 2
2024 前期 558 111 19
中期 225 48 22
後期 128 39 4
2023 前期 557 102 32
中期 213 49 18
後期 144 41 6
2022 前期 451 99 31
中期 201 47 21
後期 95 43 6
2021 前期 404 86 26
中期 178 49 20
後期 103 39 9

一般選抜・前期の一次合格最低点は、年度によって変動しますが、概ね6割前後が目安となります。後期は募集人員が少ないため高倍率となりますが、合格最低点は前期と大きく変わるわけではありません。地域枠選抜は、対象となる府県や年度によって変わりますが、一般選抜よりはやや低い合格最低点となっています。

2. 【科目別】一般選抜(前期)の出題傾向と対策

2-1. 英語: 医療系長文と多様な設問形式への対応力が鍵

傾向分析

試験時間は60分、100点満点です。2021年度から出題形式が変更され、A~Hの記号が付された問題構成となりました。Aは語彙、Bは熟語・文法、Cは空所補充問題です。DE、FGは短めの英文、Hは長めの英文を題材とした長文総合問題となっています。

長文3題のうち、複数が医療系のテーマを扱っており、DNAの仕組みなど、生物の知識が問われることもあります。長文中に専門用語の注釈がないため、ある程度の語義推測力も必要です。また、DE、FGの長文では、設問の並びが本文の流れと一致しない傾向がある点にも注意が必要です。一方、Hの長文は、ほぼ段落ごとに設問が用意されています。

対策・勉強法

やや難解な単語も含まれるため、医学・生物系の用語を含むハイレベルな語彙力の習得が必須です。英問英答や内容真偽問題の正答率を高める練習を重ねましょう。長文読解では、語義推測力を磨くとともに、英語で問われる設問形式に慣れることが大切です。

難易度は高めなので、他科目とのバランスを考え、6割程度の得点を目標にしましょう。長文読解に時間をかけ、着実に得点を積み重ねることが合格への鍵となります。

2-2. 数学: 時間との戦い!計算速度と正確性が高得点の鍵

傾向分析

試験時間は60分、100点満点です。2024年度から形式が大幅に変更され、全問マークシート方式で他学部との共通問題となりました。大問3問構成で、図形と方程式、三角関数、指数・対数、数列、確率、空間ベクトル、微積分(数Ⅱ)などが出題されています。

出題範囲は数Ⅰ・Ⅱ・A・B・Cで、数Ⅲが含まれないのが特徴です。難易度は標準レベルですが計算量が多いため、スピーディーな処理能力が求められます。合格者平均は8割程度、ボーダーラインは7割程度と予想されます。

対策・勉強法

2024年度以降の数学は、計算力重視の傾向が顕著です。ケアレスミスが合否を左右するため、標準レベルの問題を素早く確実に解き切る力が求められます。60分という限られた時間で計算量の多い問題を処理できるよう、日頃から素早く正確な計算技術を養いましょう。

受験日が異なる他学部の過去問も非常に参考になるため、積極的に活用してください。図形問題では、図の持つ特徴を効率的に利用し、計算量を減らす工夫も重要です。

2-3. 物理: 読解力と情報処理能力が問われる長文問題

傾向分析

理科は2科目選択で試験時間120分、200点満点です。物理は2024年度から大問2題構成に変更されました。解答形式は、数値計算やグラフ描図、論述を含む記述式が中心です。2025年度前期は力学と電磁気の2題が出題され、文字式計算が中心でした。問題文が長く読解に時間を要する一方、描図がなかったため作業量はやや減少しました。例年は力学・電磁気に加え、波動・熱・原子から1題出題されることが多く、複数分野の融合問題も見られます。

対策・勉強法

長い問題文から必要な情報を迅速に抜き出す練習が欠かせません。普段から図を描いて考える習慣を身につけ、作業量の多い問題に慣れておきましょう。過去問演習は、形式が変わった2024年度以降のものを中心に行い、時間内に解き切る感覚を養うことをおすすめします。

2-4. 化学: 標準知識の応用力と初見問題への対応力が問われる

傾向分析

理科は2科目選択で120分、200点満点です。化学は大問3題の記述式です。近年は難化傾向にありましたが、2025年度はやや易化しました。特に、ヨウ素滴定では過去に出題例の少ない反応が題材となり、初見の内容への適応力が問われました。

2024年度前期は理論化学(特に滴定計算)が中心で、難易度はやや高めでした。目標得点率は60%程度です。指数・対数を含む計算や描図問題も出題されるため、記述力を強化することが必須です。

対策・勉強法

理論化学では、知識や計算式だけでなく、計算過程の理解が重要です。化学現象や実験操作の背景を深く理解し、その理由を説明できるように対策しましょう。有機化学は元素分析から高分子化学まで、無機化学は発展的な内容や細かい知識まで幅広く問われます。計算力と記述力を養い、未知のテーマでもリード文から考察できる力をつけることが、本番での得点力につながります。

2-5. 生物: 知識の正確なアウトプットと考察力が試される

傾向分析

理科は2科目選択で120分、200点満点です。生物は大問3題の記述式で、空所補充に加えて論述問題も出題され、知識と考察力がバランス良く求められます。

出題範囲は「恒常性」「呼吸・発酵・ATP」「遺伝」といった基本分野が中心で、計算問題も標準的です。医学関連の出題が多いですが、植物の環境応答など非医学分野も出題されるため、幅広い学習が欠かせません。グラフや模式図を描く問題にも備えましょう。

対策・勉強法

標準レベルの問題で高得点を取ることが求められるため、典型問題を繰り返し解き、知識を正確にアウトプットする練習が不可欠です。空所補充や基本的な論述問題は、確実な得点源にしましょう。

教科書を丁寧に読み込み、基礎的な問題集で用語や定義、理論を正確に理解してください。近年は考察力を問う問題も増えているため、少し視点を変えられても応用が利くよう、本質的な理解を深めることが合格への一歩となります。

2-6. 総合分析: 2025年度入試の総括と合格への戦略

2025年度入試は、数学・物理が難化し、化学・生物はやや易化しました。志願者数は前年から減少しましたが、合格最低点への影響は軽微でした。基礎から標準レベルの問題をいかに確実に取り切るかが、合否の鍵を握る入試だったと言えます。

3. 【二次試験】小論文・面接を突破する秘訣

3-1. 小論文対策:短時間で説得力のある意見を構成する秘訣

傾向分析

400字以内のテーマ型小論文で、4段階で評価されます。近年は医師としての資質を問うテーマが増加しており、前期では医師の心構えや良医についての見解が問われ、特別な知識は不要です。

一方、後期では具体的な医療問題が出題される傾向があり、医療知識があると有利に働くでしょう。試験時間が40分と短いため、主張をコンパクトにまとめる訓練が重要です。

対策・勉強法

40分で400字の文章を書き上げるには、相応の練習が必要です。医師としての資質を問う問題が中心なので、医療倫理や理想の医師像について、自分の考えを整理しておきましょう。

後期対策としては、現代の医療課題(高齢化社会、医師不足、インフォームド・コンセントなど)に関する基本的な理解があると有利です。「序論・本論・結論」の三段構成を基本に、限られた字数で論理的かつ説得力のある文章を書く練習を重ねることが、合格への近道です。

3-2. 面接対策:頻出質問で問われる「考え方」を伝える表現力

傾向分析

10分程度の個人面接です。2024年度から事前のアンケートは廃止されました。医療現場での状況設定問題、良医についての見解、自己PRなどが頻出です。受験生の経歴そのものよりも、その背景にある考え方を重視する傾向が見られます。

対策・勉強法

面接では、医師志望理由やチーム医療などに関する深い見解が問われます。医療知識を踏まえつつ、自身の価値観に基づいた回答を準備しましょう。短い時間で人柄と医師への適性を的確に伝える練習が重要です。

4. 【学年別】合格へのロードマップ

4-1. 高校1年生:学習習慣の確立と基礎学力の徹底

医学部合格には、高1からの計画的な学習が重要です。まずは学校の授業を大切にし、復習を習慣づけることで、学力の土台を築きましょう。特に数学と英語は早期から重点的に学習する必要があります。英語は、入試の長文量とスピードに対応できるよう、読書などを通じて英語に慣れ親しむことが第一歩です。また、医学関連の書籍やニュースに触れて知識を広げ、医師という職業への理解を深めることも大切です。可能であれば、ボランティア活動などを通じて医療の現場に触れ、仕事の現実を知る機会を持つことも有意義です。

4-2. 高校2年生:苦手分野の克服と応用力の養成

高2は、受験勉強を本格化させる重要な時期です。引き続き学力向上に努め、特に数学と英語の学習を深めましょう。予習・復習を徹底し、模試などを活用して自分の実力を客観的に把握することが推奨されます。学校の進路指導も活用し、医学部受験に必要な情報を正確に集めておきましょう。英語力をさらに高めるには、多くの英文に触れて速読力を鍛えることも意識してください。また、医療関連のボランティアや研修プログラムへ積極的に参加し、実践的な経験を積むことも、志望理由を深める上で役立ちます。

4-3. 高校3年生・既卒生:総仕上げ期こそ、盤石な基礎固めを

高3・既卒生は、学習の総仕上げとして、より実践的な対策へ移行します。この時期は応用問題ばかりに目が行きがちですが、応用力は盤石な基礎力の上に成り立つことを忘れてはいけません。実践演習を通じて見つかった弱点や知識の抜けは、必ず教科書や参考書の基本に立ち返って確認し、盤石なものにしましょう。基礎固めと並行して問題演習を積み重ねることで、真の実践力を養い、苦手分野を克服していくことが重要です。志願校の出願要件や入試情報を改めて確認し、書類準備や面接対策も計画的に進める必要があります。英語は、語彙力のさらなる向上を目指し、長文読解を継続することが不可欠です。これまでの活動を振り返り、医師を志す意志や目的を再確認することも、面接で自身の考えを述べる上で大きな助けとなります。

5. 近畿大学医学部の基本情報

5-1. 大学の沿革と教育方針

近畿大学は1949年に設立され、医学部は1974年に設置されました。以来、「人に愛され、人に信頼され、人に尊敬される」医師の育成を教育理念に掲げ、少人数制の「スモール・グループ教育」などを通じて、学生が主体的に学ぶ力を養っています。2025年11月には大阪府堺市の泉ヶ丘駅前へ新キャンパスが移転予定で、最新の設備環境で学ぶことができます。

5-2. アドミッション・ポリシー

医学部は、近畿大学建学の精神に則り、「実学教育」と「人格の陶冶」を目指します。また教育の目的に則り、「人に愛され、人に信頼され、人に尊敬される医師」の育成に努めます。本学の「建学の精神」と「教育の目的」に共感し、将来、良き医師として社会に貢献することを志望する下記の資質・能力をもつ入学者を受入れます。

  1. 医学を志し、そのために必要な強い意思と高い理想を持つ人。
  2. 医学の課程を学ぶために十分な基礎学力と継続的学修姿勢を備える人。
  3. 自ら課題を発見し、解決していく意欲にあふれる人。
  4. 奉仕の精神と協調精神に富む人。
  5. 倫理観と責任感に富む人。
  6. 医療を通じて地域社会、国際社会に貢献する意欲のある人。

5-3. 学費と奨学金制度(2026年度入学生向け)

【6年間の学費】

  • 合計: 35,827,000円
  • 内訳:
    • 入学金: 1,000,000円
    • 授業料(6年間): 34,800,000円
    • 学生健保共済会費(6年間): 27,000円

【主な奨学金制度】

  • KINDAI病院奨励賞: 5・6年生対象の給付型奨学金(年額100万円)。
  • 世耕弘一奨学金: 受験前に申請できる入学前予約採用型(給付)などがあります。
  • 近畿大学奨学金: 無利子の貸与型奨学金。
  • その他、日本学生支援機構や地方公共団体の奨学金制度も利用可能です。

5-4. 所在地・アクセス・学生数

  • 現所在地(~2025年10月): 〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
  • 新キャンパス(2025年11月~): 〒590-0111 大阪府堺市南区三原台1丁(おおさかメディカルキャンパス)
    • アクセス: 南海泉北高速鉄道「泉ヶ丘」駅から徒歩約6分
  • 学生数: 693名(2025年5月1日時点)

6. 受験に役立つ追加情報

6-1. よくある質問(FAQ)

Q1. 近畿大学医学部の特徴は?
A1. 少人数制の「スモール・グループ教育」や、学生が主体的に学ぶ「テュートリアル教育」を導入し、自ら課題を発見し解決する能力を持つ医師の育成に力を入れています。また、総合大学の強みを活かした他学部との連携や、2025年11月に開設される最新鋭の新キャンパスも大きな特徴です。

Q2. 近畿大学医学部の難易度はどれくらい?
A2. 全国の私立大学医学部の中でも、難易度が高いグループに位置づけられています。合格には高い学力と周到な準備が求められます。

Q3. 近畿大学医学部の受験対策や勉強法はどうすればいい?
A3. 合格の鍵は、全科目に共通して、標準レベルの問題を迅速かつ正確に処理する能力を身につけることです。特に、英語では医療・生物系の専門用語を含むハイレベルな語彙力が求められ、数学では計算量の多い問題を時間内に解き切る計算速度と正確性が合否を分けます。理科では、物理の長文問題に対応する読解力や、化学・生物で問われる幅広い知識を応用して初見の問題を考察する思考力も重要です。

Q4. 推薦入試についての情報はどこで確認できますか?
A4. 本記事は一般入試についての内容です。学校推薦型選抜などの推薦入試に関する情報については、以下の記事をご参照ください。

6-2. 近畿大学医学部に合格した先輩の体験談

2浪して医学部に合格しましたが、受験生活を通して、大切だと思ったことが2つあります。

 まず、自分で考えることです。例えばどういう計画を立てるかとかどうすれば計算ミスや文章の読み間違えがなくなるかなどです。とにかく勉強は受け身になったり作業にしたりすると合格への道を遠回りしてしまうことになるので自分なりに考えて勉強することが大事です。
 次に・・・・・・

 

7. まとめ

近畿大学医学部の合格を勝ち取るためには、早期から計画的に学習を進め、各科目の傾向に合わせた対策を徹底することが重要です。特に、標準レベルの問題を迅速かつ正確に処理する能力は、全科目に共通して求められます。本記事で解説した情報を参考に、自分だけの合格戦略を立て、日々の学習に取り組んでください。

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